月刊バスケットボール6月号

Bリーグ

2023.09.19

相楽伊織のバスケ大好記③「もうすぐB.LEAGUE開幕!私の注目チームは群馬、SR渋谷、京都です」

アップセットの連続でおもしろかったW杯準決勝以上の戦い


こんにちは。相楽伊織です。
今回は10月7日に開幕を迎えるB.LEAGUEについて、私が注目しているチームを紹介したいと思っています! ですが、その前に、前回②では日本戦終了時点までしか掲載できなかったワールドカップ(W杯)のことについて書かせてください!

まず驚きだったのは、ドイツとセルビアが決勝戦まで勝ち上がってきたこと。『アメリカが絶対的に強いんだろうな』と思っていたので、まさか準決勝でドイツに負ける(111-113)とは思いませんでした。また準決勝でセルビアがカナダに勝った(95-86)のも、3位決定戦でカナダがアメリカに勝った(127-118)のも驚きでした。今回の準決勝以上の試合は、すべてアップセットと言ってもいいもので、それもすごくおもしろかったですね。



シュルーダー選手がすごかったですね


優勝したドイツは、デニス・シュルーダー選手がすごかったですね。シュルーダー選手は日本戦のときからもうすごかったですが、決勝戦まで試合が続いて疲れているはずなのにパフォーマンスを落とさず。決勝戦の最後に試合を決めたのもシュルーダー選手でした。最初から最後まで自分のパフォーマンスをし続けたことに、『やっぱり普段NBAで戦っている選手はすごいんだな』と改めて思いました。

シュルーダー選手以外も、今回のW杯にはたくさんのNBA選手が出場していましたが、『みんなに共通しているな』と感じたのが、母国のチームを引っ張っていくんだ、という自分に対する自信やプライドです。それは日本代表の渡邊雄太選手からも感じました。言葉からもプレーからも。戦っている人にしかわからないプレッシャーがあって、その上でプライドも持っているんだろうな、ということをW杯期間中にすごく感じました。

優勝したドイツについての印象は、『一つ一つのプレーすべてに意味があるな』ということ。ファウル一つにしてもムダなファウルがなく、時間を止めたかったりとか相手の流れを止めたかったりとか、ちゃんと意味のある使い方をしている。プレーも全体的にスピードがあるのですが、その割には静かというか迫力があるわけではない。気づいたら得点を稼いでいるといった感じで、正に”虎視眈々”という言葉が当てはまると思いました。

準優勝のセルビアもドイツ同様、あまりド派手なプレーはなかったですが、ドイツのスピード感ある展開にしっかりついていき、リバウンド時のスクリーンといったプレーを一つ一つ丁寧にやっているチームだなと思いました。それが終盤まで僅差の試合になった要因だと思います。



セルビアは一つ一つ丁寧にやっているチームだなと思いました

バスケの醍醐味は得点の取り合いにある、と私は思っていますが、単に得点を重ねているだけでなく、そこにはすべて意味があります。例えば3Q終了時点で同点でも、4Qでどちらかが一歩前に出る裏には、それまでの疲れがどう影響しているか、それまでの戦術・戦略をどう分析して対応するかなどが関係してきます。今回、W杯でいろいろな試合を見て改めて『最後の最後まで本当に楽しめるのがバスケだな』と思いました。

東地区の注目は辻選手やフリッピン選手が加入した群馬


そして、ここからが今回の本題。今季、私が注目しているB.LEAGUEの3チームを紹介します。

まず東地区では、群馬クレインサンダーズ。移籍組の辻直人選手、そしてコー・フリッピン選手が、五十嵐圭選手、並里成選手と一緒にプレーすることでどんな化学変化が起きるのか。それを見ることがいちばん楽しみです。

また、新加入のベン・ベンティル選手をプレシーズンゲームで少し見ましたが、すごく大きい体(206cm、107kg)を生かしたインサイドが強いだけでなく、3Pシュートも打てる。元々在籍しているトレイ・ジョーンズ選手、ケーレブ・ターズースキー選手との連携も取れていて、チームとしてはまだ完成形ではないと思いますが、『こんなことがしたいんだろうな』ということはわかりました。シーズンが始まっても、ある程度、勝ち星を重ねられると思います。


昨季こけら落としとなった群馬の新アリーナであるオープンハウスアリーナ太田

この東地区では、ほかにアルバルク東京、千葉ジェッツ、宇都宮ブレックスにも注目しています。
A東京は田中大貴選手が移籍したことでどうなるのか。千葉Jは若い金近廉選手とケガから復帰した大倉颯太選手がどんな活躍を見せるのか。宇都宮は若手の高島紳司選手や四家魁人選手がどんなプレーを見せるのか。特に福島南高校卒業後にアメリカに留学しNCAAディビジョン2(フェアモント州大)でプレーしていた四家選手には注目しています。プレシーズンゲームで見ましたが、スピードがあってディフェンスもすごかった。宇都宮はディフェンスのチームなのでフィットすると思いますし、移籍組のD.J・ニュービル選手もすでにチームにフィットしていたように感じました。

中地区はSR渋谷! 私の推しチームであり優勝候補筆頭?


中地区の注目は、もうサンロッカーズ渋谷です! 私の推しチームということもありますが、今シーズンめちゃめちゃ強いと思うんですよ。アンソニー・クレモンズ選手が新加入となり、同じ移籍組のジョシュ・ホーキンソン選手は帰化枠として出場することができます。インサイドにはSR渋谷一筋のライアン・ケリー選手がいて、7シーズンぶりにSR渋谷復帰となるアキ・チェンバース選手も含めて多様な組み合わせ(選手起用)が可能なので楽しみです。


ワールドカップで大活躍のホーキンソン選手は帰化枠として出場することができます!

それに、A東京から移籍してきた田中選手に小島元基選手。またアースフレンズ東京Zから移籍してきた村越圭佑選手をプレシーズンゲームで見ましたが、SR渋谷にフィットする選手だと思います。移籍選手が多いですが、そこはキャプテンのベンドラメ礼生選手がいろいろコミュニケーションをとってまとめてくれるはずですし、新たにチームの指揮を執ることになったルカ・パヴィチェヴィッチHCの強度の高いディフェンスとオフェンスは今季のSR渋谷のメンバーにマッチするはず。

プレシーズンゲームではピック&ロールを多用していることに目がいきました。ほかのチームは選手の個の力で打開したり、パス回しからの3Pシュートということが多い印象でしたが、SR渋谷はオフェンスのかたちをしっかり作り上げて、それが実戦でどれだけ通用するのかを試している感じがしました。それだけに優勝候補の筆頭だと思っていて、本当に、純粋に楽しみです。

名古屋D、琉球、長崎など注目チームが多い西地区、私の推しは京都


西地区は京都ハンナリーズに注目しています。
齋藤拓実選手、須田侑太郎選手、中東泰斗選手と注目選手が多い名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、昨季の王者・琉球ゴールデンキングスも見逃せませんが、京都を推すのは元SR渋谷でもあるチャールズ・ジャクソン選手とケビン・ジョーンズ選手が加入したから。2人が同時期にSR渋谷に在籍していたことはないのですが、だからこそ2人が同じコートでプレーしているところを見てみたい、と思っています。


西地区は京都ハンナリーズに注目しています(写真は元SR渋谷で昨季横浜BCで活躍したジャクソン選手)

また澁谷怜音選手、岡田侑大選手にも期待しています。
澁谷選手は、これまでは持っているポテンシャルを十分発揮できていない印象でした(すみません、私の勝手な思いです)。澁谷選手本人はどうかはわかりませんが、見ていた私的にはちょっともどかしい部分があったのですが、京都に来てからのプレシーズンゲームでは伸び伸びプレーしている印象で、澁谷選手のPGとしての能力がしっかり発揮されている感じがしました。シーズンに入っても活躍してくれるはず、とワクワクしています。
岡田選手は189cmと長身ですがPGができて3Pシュートの確率も高い。オフェンス重視型の選手かなと思うのですが、そういうアグレッシブさを来るシーズンでは発揮してくれるはずです。

西地区は長崎ヴェルカがどんな戦いを見せるのかがわからずダークホース的な存在なので、そこも注目だと思います。名古屋D、琉球、そして京都も含め、西地区にも注目チームが多いですね。



Profile
相楽伊織 Iori Sagara
1997年11月26日、血液型0型 出身地:埼玉県出身、身長:164cm
2013年乃木坂46の2期生として加入。 愛称は「いおり」「いおちん」。特技はバスケ、ジャグリング。学校の都合で1年遅れて同期生に合流。2018年7月に卒業し、現在はファッショ ンモデルや女優として活動。 2020年にBリーグ「サンロッカーズ渋谷」チームナビゲーターに就任。バスケットボールの魅力をSNSでも発信している。
[Instagram] https://www.instagram.com/_iorisagara264_/
[X] https://twitter.com/1126iorisagara


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文/相楽伊織

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