月刊バスケットボール10月号

FIBA

2023.09.10

ドイツ初優勝、セルビアとの競り合いを制して歓喜の瞬間を迎える【W杯バスケ】

セルビアとの競り合いを制し、ドイツが初優勝


9月10日、「FIBAワールドカップ2023」決勝、セルビア(FIBAランク6位)と1次ラウンドで日本とも対戦したドイツ(同11位)と対戦。47-47で迎えた3Q、22-10とビッグクォーターを作ると4Q終了間際に2点差まで迫られたものの、83-77で逃げ切り、ワールドカップ、オリンピックを通じて初の優勝。ネイスミス・トロフィーを手にした。

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セルビアは2次ラウンド2位で勝ち上がると準々決勝でリトアニア(同8位)に87-68で、準決勝でカナダ(同15位)に86-95で勝利。旧ユーゴスラビア時代の2002年大会以来となる決勝進出。一方、ドイツは2次ラウンドを1位で突破すると準々決勝でイタリア(同10位)に100-63、準決勝でアメリカ(同2位)に113-111で勝利し、無敗で決勝に勝ち上がってきた。

試合序盤。両チーム共にパスを回してチャンスを作り、2Pシュート中心に得点。中盤までは拮抗した展開となったが、セルビアはボグダン・ボグダノビッチ、ヴァンヤ・マリンコヴィッチ、ニコラ・ヨビッチと3Pシュートを連続して成功。ドイツにターンオーバーが生まれたこともあって、まずは1Q26-23とリードを奪う。続く2Q、ドイツは開始2分半で7-2とランを作って30-28と逆転。ここからはリードを奪い合う展開に。残り4分、セルビアはボグダノビッチが1オン1からステップバックして3Pシュート。42-38と5点差を作ったが、ドイツはデニス・シュルーダーが3Pシュート、レイアップ、スティールからのダンクと追加点。47-47でハーフタイムを迎えた。



3Q開始4分で奪ったのは共に4点。互いにタフなディフェンスを見せてスコアがなかなか動かない。中盤以降、ドイツはセルビアからミスを引き出すと、シュルーダーがスピードを生かしてのレイアップ、ジャンプシュートで追加点。じりじりとリードを広げると残り2分18秒、F.バグナーがゴール下で決めて64-53と2桁リードに。結局、ドイツが69-57として3Qを終えた。



セルビアのアレクサ・アヴラモヴィッチ

4Q、セルビアは開始からアレクサ・アヴラモヴィッチがレイアップ、3Pシュートなど連続得点。残り5分弱で69-73と4点差まで詰める。しかし、ドイツは慌てない。フォウクトマンの3Pシュートを決めて7点差にすると、F.バグナーがフリースローを決めて残り2分で78-69に。しかし、セルビアはアヴラモヴィッチが3Pシュート、3本のフリースローを決めて残り1分21秒で75-78と迫る。

残り1分を切ったところ、セルビアはターンオーバーを引き出して3Pシュートを放つも決まらず。79-75で残り50秒を切ると、セルビアはマルコ・グドゥリッチがドライブ。ファウルは吹かれたが3Pポイントにはならず。それでも2本のフリースローを決めて77-79に。ドイツは残り21.4秒、シュルーダーがレイアップを成功させて4点差に。ここでタイムアウトを取ったセルビアは、アヴラモヴィッチに託すが3Pシュートは決まらず。オフェンス・リバウンドを奪ったが、パスミスが出てターンオーバーに。ここからファウルゲームを展開したが、ドイツが逃げ切り。初優勝を果たして、ネイスミス・トロフィーを手にした。

ドイツはシュルーダーが両チームトップの28得点。F.バグナーが19得点、フォウクトマンが12得点をマーク。セルビアはアヴラモヴィッチが21得点、ボグダノビッチが17得点を獲得した。ドイツは相手より2本多い14ターンオーバーを犯したものの、リバウンドでは35-29と上回った。また2Pシュート成功率は20/33で61%と高い数字をマークしている(セルビアは17/33で52%)。

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文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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