月刊バスケットボール6月号

札幌山の手が猛追する富岡東を下す、準決勝はウインターカップ決勝の再戦実現【北海道インターハイ2023】

札幌山の手のエース#8大山 瑚南菜、写真/中村麻衣子(月刊バスケットボール)

後半苦しんだものの札幌山の手が逃げ切り


7月28日、北海道インターハイ2023女子準々決勝で富岡東(徳島県)とウインターカップで準優勝となった地元の札幌山の手(北海道[1])が対戦。試合開始からオフェンスが好調な札幌山の手が大量リードを握るが、富岡東が2Q終盤から巻き返し。猛追を見せたが、札幌山の手が98-88で逃げ切った。


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札幌山の手は初戦となる2回戦で昌平(埼玉)に88-71、続く3回戦は土浦日本大(茨城)に96-62で勝利。富岡東は1回戦で横浜立野(神奈川県[2])に89-60、2回戦で日本航空石川(石川)に85-84、3回戦で英明(香川)に86-71で勝利して準々決勝にコマを進めている。

札幌山の手は#5栗林瞳がローポストから先取点。すると富岡東にフロントコートに運ばせない。#8大山瑚南菜が3Pシュートを決めると連続スティールからレイアップ2本、開始1分で9-0とする。ここまで粘り強い戦いをしてきた富岡東は残り8分17秒、#6前田日菜が3Pプレーで初得点。これで落ち着いたか、続くディフェンスでターンオーバーを引き出すと#5牧野千玲らがミドルから決めていく。
サイズ的にも有利な札幌山の手は、リバウンドを制し、高い位置でパスを通して早い展開から#7谷口憂花、#4巻朋花、#8大山が追加点を奪っていく。富岡東は#12山本姫楽、#8吉井あこらが追加点を奪ったが、札幌山の手の35-20で1Qを終える。


富岡東#8吉井 あこ

2Qに入っても札幌山の手のオフェンスはスローダウンしない。#12鴨田梨央奈、#8大山と得点すると2Q残り8分で42-22と20点差を付ける。富岡東はオフェンスでとにかく前へ前へとボールをプッシュして相手ディフェンスが揃う前に仕掛ける。その中で#5牧野千玲が力を発揮。スピードを生かしてインサイドに入っていくとレイアップ、ターンアラウンドと決め得点源となる。さらに#6前田日菜がリバウンドから、#8吉井が#5牧野との合わせでレイアップといい形を見せる。結局、札幌山の手の64-42でハーフタイムを迎えた。

3Q、富岡東のディフェンスが奏功。#7谷口こそ止められなかったものの、札幌山の手から何本もミスを引き出す。そこから早い展開で攻撃へ。パスを通して#11中島優空、#8吉井らが追加点を奪い、残り2分14秒で60-79と点差を詰める。終盤、札幌山の手#4巻がトップから3Pシュートを決めると、富岡東は#11中島がすぐに3Pシュートを入れ返すという見ごたえあるシーンも。この3Q、富岡東は25-18と相手を上回り、67-82とリードを縮めた。



札幌山の手#7谷口 憂花


4Q焦りからか札幌山の手にミスが重なる。その間に着実に得点していった富岡東、残り8分の#8吉井のシュートで73-82とついに1桁差に。札幌山の手は残り7分半、#8大山のレイアップで初得点。札幌山の手はさらに#8大山のシュート、#7谷口の3Pシュートと続けての再び15点差とする。

その後、富岡東は詰めていくと2分半に#5牧野のレイアップで84-93と9点差に。最後まで諦めずにプレーしたものの、さらなる追い上げはならず。札幌山の手は#8大山の得点などでリードを広げ、接戦をものにした。明日の準決勝では昨年2冠の京都精華学園(京都府)と対戦。札幌山の手としてはウインターカップ決勝のリベンジを果たしたい試合となる。

札幌山の手は#8大山が両チームトップの30得点、続いて#7谷口が21得点、#16高橋が13得点をマーク。富岡東は#5牧野が24得点、#8吉井が21得点、#4石井、#6前田が同じく13得点を記録した。富岡東は3Pシュートが13本で成功2本のみ。この確率が上がっていたら、さらなる接戦となっていたかもしれない。




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文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

タグ: 北海道インターハイ2023

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