月刊バスケットボール7月号

Wリーグ

2023.07.17

日本代表キラーシューター林咲希が新天地の富士通にもたらしたいもの[Wリーグサマーキャンプ]

「1日1日の大事さを伝えていきたい」


 日本代表ではキャプテンも務め、昨シーズンはENEOSサンフラワーズに所属し、皇后杯、Wリーグと2冠を果たした林咲希。今シーズンから活躍の場を富士通レッドウェーブに移した。銀メダルを獲得した先のFIBAアジアカップから帰国し、2日間の休養で富士通の練習に参加したという林は、新天地に何をもたらすのか。

【SNS】富士通入りを伝える林咲希のツイートを見る

富士通は2007-08シーズンにWリーグで優勝を果たし、その後、リーグ上位に付けてはいるものの、優勝からは遠ざかっている。司令塔に東京2020オリンピックのアシスト王、町田瑠唯を擁し、同じく銀メダリストの宮澤夕貴も2021-22シーズンよりENEOSから富士通に移籍している。

試合には出場しなかったが、Wリーグサマーキャンプ(7月15~17日、@高崎アリーナ/群馬県)に帯同した林は「練習には全部参加しているので、チームの雰囲気や、ここをもっと改善した方がいいといったことは、少しずつ分かってくるようになってきています」と話す。

「ENEOSに比べて自分を出す選手が少ない印象はあります。ENEOSは絶対に勝たなければというメンタリティが強いですし、厳しさはあると思います。でもENEOSのスタイルを富士通に持ち込もうということではありません。どちらがいいとか悪いとかではなく、富士通のいい部分、やさしい部分に、私が経験してきたことを付け足していくことで、改善していければといった感じです」

富士通では、林よりキャリアがあるのは町田、宮澤の二人だけ。シューターとしてだけでなく、チームを支える役割も求められているが、日本代表でもキャプテンを務めてきた林は、そうした経験も富士通で生かせるに違いない。チームの目標は当然優勝。だが、林はそこに行きつくまでの過程が大切だという。

「自分だけがうまくなったり、一定の選手だけがうまくなったりしても、優勝にはつながらないと思っているので、チームの選手一人一人が強くなって、チーム全体が成長して勝っていければと思っています。それには日々の練習に臨む姿勢が大切で、結果は後からついてくるものです。そうした1日1日の大事さを伝えていきたいですね」

移籍を決断した理由を「環境を変えたかった」という林。「環境を変えて、自分にもっと刺激を与えないと成長できない」と感じたからだと言う。「残るか、移籍するか本当に五分五分の状態だったのですが、自分の経験を、プレーヤーとして体が動くうちに、いろいろな人たちに伝えていくことを考えると今しかない」と下した決断。その評価は林自身の個人的な成長にとどまらず、富士通の日々の練習の雰囲気が変わることにある。練習の中でのワンプレーの積み重ね、日々の重ねの先に勝利は付いてくると林は信じている。





文/飯田康二(月刊バスケットボールWEB)

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