月刊バスケットボール6月号

NBA

2023.06.27

NBAドラ1ウェンバヤマ、W杯欠場を表明「僕にとって残念な決断なんだ」

W杯でウェンバヤマのプレイは見られないことに

現地6月26日(日本時間27日)、フランスの新聞『レキップ』はNBAドラフト2023でスパーズから1位指名を受けたビクター・ウェンバヤマが、ワールドカップの出場を見送ると語ったと伝えた。東京2020オリンピックでは銀メダルを獲得したフランス代表にとっては痛手となりそうだ。

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ウェンバヤマは、新聞『レキップ』に対して、「成長という意味でも現実的ではないし、健康面を考えても賢明とは言えない。わかってほしいんだ。これは僕にとって残念な決断なんだ。フランス代表の存在は、常に私の中心にあるし、共に多くのタイトルを獲りたい。ただ、これは必要な犠牲なんだ」と今夏の代表活動には参加しないと発言。決断の経緯についてウェンバヤマは「個人的なつながりのあるメディカルスタッフに相談したうえで決めた」と語り、スパーズからの指示ではないとしている。

身長7フィート4インチ(223.5cm)のフランス人、ウェンバヤマは2004年1月4日生まれの19歳。フランスリーグのプロフィールによるとウイングスパン(両腕を広げた際の長さ)は244cmと腕も長い。7フッターとは思えないクイックネスを持ち、ボールハンドリングも見事。インサイドでは得点、リバウンド、ブロックと活躍し、アウトサイドから決めるシュートレンジの広さも持ち合わせている。

フランス代表では昨年、FIBAワールドカップ2023ヨーロッパ地区予選でデビューを果たし、19得点、8.3リバウンドをマーク。また昨年10月にアメリカ・ラスベガスで行われたGリーグ・イグナイトとのエキジビションゲームでは1戦目に3Pシュート7本を成功させるなどで37得点、5ブロック、2戦目では36得点、11リバウンド、4ブロックと噂に違わぬ実力を披露した。そのプレイを見たレブロン・ジェームズ(レイカーズ)は「ここ数年、誰もがユニコーン(想像上の動物みたい)になっているが、彼(ウェンバヤマ)に至っては“エイリアン(宇宙人)”みたいなもの。彼ほどの身長にしてコートで流れるようなプレイを見せる選手は見たことがない。間違いなく世代を超えた才能の持ち主だし、体が万全であることを願いたい。何よりも彼にとってそれが重要なことだからね」と“宇宙人レベル”の選手だと称えている。


文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

タグ: サンアントニオ・スパーズ ビクター・ウェンバンヤマ

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