月刊バスケットボール7月号

【東北ブロック大会】男子は福島対決を制した福島東稜が、女子は聖和学園が39点差を付けて頂点に輝く

男子決勝は福島東稜vs.帝京安積という福島対決となった

  • 関東ブロック大会バスケットライブ

6月24日(土)、25日(日)の2日間にわたり、青森県の新総合運動公園マエダアリーナで開催された「第78回東北高等学校男女バスケットボール選手権大会兼 第59回NHK杯大会」。男子は福島東稜(福島①)、女子は聖和学園(宮城①)が頂点に輝いた。

【男子】東北新人決勝に続く福島対決は福島東稜に軍配

福島東稜◯74(16-27、28-8、23-18、7-14)67×帝京安積

男子のベスト4は、福島東稜、仙台大明成(宮城①)八戸学院光星(青森①)帝京安積(福島②)という顔ぶれとなった。準決勝は最後の1秒まで勝負の読めない大接戦となったが、福島東稜が明成を57-56、帝京安積が八戸学院光星を75-72で下して決勝に進出。2月の東北新人大会に続いて決勝で福島県同士の対決が実現し、同時にウインターカップの出場枠も福島県に1つ追加されることとなった(※正式決定は大会概要発表後)

東北新人大会では帝京安積が勝利し、インターハイ県予選では福島東稜が勝利している因縁の対決。立ち上がりは速い展開から思い切りの良いシュートを沈めた帝京安積が13-2とスタートダッシュを切ったが、福島東稜もタイムアウトを挟んで落ち着きを取り戻し、#6皆川智哉のバスケットカウントなどで追い上げる。福島東稜は11点差で入った2Qも、#35アデバヨ・オニロルワ・ジョセフのリバウンドシュートなどで反撃の手を緩めず、前半残り3分には逆転に成功した。逆に帝京安積はこのQの後半、約6分間無得点。悪い流れをなかなか立て直せず、35-44と11点差を付けられてしまった。

3Qは一進一退。福島東稜は#35ジョセフのゴール下シュートや#0加藤旭陽のドライブなどで得点を伸ばすが、対する帝京安積もエースの#14菅野陸が厳しいマークを振り切って3Pシュートを決めるなど、大きくは離されずに食らい付く。14点差で入った4Q、諦めない帝京安積はオフェンスリバウンドで粘りを見せ、#6緑川知也の3Pシュートなどで一時7点差に縮める。だがそこから福島東稜が立て直し、控えの3年生#18郡司堅を起点に#6皆川らが得点。そのまま帝京安積の追い上げを振り切り、74-67で試合終了となった。

試合後、「優勝もあるかもしれないと思いましたが、1回戦負けする可能性も大いにあると思っていました」と明かしたのは、昨年チームが代替わりすると同時に新指揮官に就任した福島東稜の渡部浩一コーチ。主力が2年生ということもあり、「力があるのは分かっていたのですが、うまく自分たちの良いところを引き出すことがまだまだできていなかった」と大会前の不安は大きかったようだ。それでも蓋を開けてみれば、1、2回戦をハイスコアゲームで勝ち上がり、準決勝でも仙台大明成を1点差で撃破。その試合は残り0.7秒で相手のフリースローが2本外れて辛くも逃げ切る苦しいゲームだったものの、大きな山場を乗り越え、決勝でも落ち着いた試合運びを見せた。うれしい初優勝という結果は、全国大会に向けても大きな自信と経験になったはずだ。その一方で、試合の中で波もあり、課題が見えたことも確か。渡部コーチは「全国の強豪たちに比べたらまだまだ。ディフェンスでもオフェンスでも、ぼーっとしてしまう時間帯が多いので、そこは何とかしていきたいです」と気を引き締めていた。

【女子】逆転で決勝に進出した福島東稜に対し、聖和学園が39点差を付けて優勝


女子は聖和学園が優勝。東北新人大会に続く二冠を達成

聖和学園◯83(14-13、23-14、23-4、23-13)44×福島東稜


女子は聖和学園、秋田中央(秋田①)福島東稜(福島①)湯沢翔北(秋田②)の4チームが4強入りした。準決勝では聖和学園が86-54で秋田中央に快勝し、福島東稜が67-59で湯沢翔北に逆転勝利。接戦を制して勝ち上がってきた秋田県勢だったが、躍進もここまでとなった。

聖和学園と福島東稜による対決となった決勝戦。東北新人優勝の聖和学園に対して、同大会で予選リーグ敗退だった福島東稜は、今大会チャレンジャーとして1Qから全力で向かっていった。#33斎藤響の速攻で先制点を挙げると、#18柴田美奈のスティールからの速攻なども追い風に。対する聖和学園は相手の#78オサイ・フェイバー・チノエの187cmの高さも気にして、序盤はなかなかシュートを決め切れない。

だが、聖和学園は落ち着いていた。徐々に相手の高さにも対応し始め、#4高瀬ゆのかのゴール下シュートで14-13と逆転して1Qを終えると、2Qは素早いボール回しから#9阿部友愛が連続でジャンプシュートを決め、みるみるリードを広げていく。10点リードで試合を折り返すと、3Qはさらにディフェンスを引き締め、このQの失点は僅か4点。60-31と大差を付けて4Qに入り、ベンチメンバーも躍動を見せてその差をさらに広げることに成功。福島東稜も最後まで粘ったが、83-44と聖和学園が39点差を付ける快勝で優勝を果たした。

試合後、「ケガなどのアクシデントで不安要素はかなりあったのですが、選手たちの総合力で何とか頑張れたと思います。いつもはレギュラーの相手をしているメンバーを登用して、その子たちが一生懸命頑張ってくれた」と聖和学園・小野裕コーチ。昨年は絶対的エースの上野心音(筑波大)が得点源になるチームだったが、今年は小気味良くボールを回して#4高瀬だけでなく#9阿部や#6上野加弥、#8内田理香といったメンバーが内外角からバランス良く得点を挙げられるのが持ち味。今大会で1年生ガードの#16齋藤凌花も貴重な経験を積み、総合力はさらにレベルアップしたと言えるだろう。インターハイでもそのチーム力を遺憾なく発揮したいところだ。

一方、敗れた福島東稜も、1回戦を2点差、2回戦を6点差、3回戦を8点差と全て僅差でタフなゲームを勝ち抜いての決勝進出で、4試合通して価値ある経験を積めたことは確か。過去3年間アシスタントコーチを務め、今年度からヘッドコーチに就任した星希望コーチは「初戦から一つも楽な試合はありませんでした。選手たちも、私自身もすごく良い経験ができましたし、多くの学びを得ることができました」と大会を振り返る。また、福島東稜では日頃の練習からAチーム、Bチームなどと分けずに「全員で戦う、ということを大切にしています。試合に出る出ない関係なしに、それぞれがそれぞれの役割をしっかりと果たして、チームで戦うことを目指しています」と星コーチ。インターハイに向け、そうした“全員バスケット”をさらに磨いていく構えだ。

高校ブロック大会2023ライブ配信バスケットLIVE
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取材・文・写真/中村麻衣子(月刊バスケットボール)

タグ: 高校バスケ バスケットLIVEブロック大会

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