ダンリービーJr. ウォリアーズ新GMが会見で意気込み「才能ある若い選手がいるから未来は明るい」
現役時代、ウォリアーズでは苦しい時代を経験しているダンリービーJr.
必要なことをやっていくとダンリービーJr.新GM
現地6月19日(日本時間20日)、ウォリアーズのマイク・ダンリービーJr.新GMが会見に出席。「才能ある若い選手がいるから(チームの)未来は明るい」と語り、持続していくために、必要なことをやっていくと発言。「選手としてここにいた時とは大違いだね(笑)」と自身が在籍していた時はチーム状況がまったく違うと語った。
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前任は2015年、2017年に最優秀経営者(NBAエグゼクティブ・オブ・ザ・イヤー)となっているボブ・マイヤーズ氏。2011年にアシスタントGMとして入ると、2012年からGMに就任。今季までに6度のNBAファイナル進出、4度のチャンピオンに導いたマイヤーズ氏は“1000%の努力ができなくなった”として5月末に退任を発表。チームは現地6月16日(同17日)にダンリービーJr.を後任として発表した。
42歳のダンリービーJr.は、2018年にウォリアーズのフロント入り。スカウトを務めたのちアシスタントGM、バスケットボールオペレーション副社長を務めている。NBAで15年プレーした彼の原点はウォリアーズにある。2002年ドラフト1巡目3位指名でチーム入りし、4シーズン半プレイしてペイサーズへトレードとなった。当時のウォリアーズは最下位常連という時代だったが、ドン・ネルソンHC2期目を迎えた2006-07シーズンは開幕から健闘。その中でチームを加速させるべく、ペイサーズと4対4のトレードを敢行。ダンリービーJr.も移籍となった。
会見でダンリービーJr.は、マイヤーズの後任ということについて、「正直に言うと、彼に『あなたの仕事を引き受けるのは少し気が引ける』と言ったんだ。そしたら『臓器を差し出すわけではあるまいし』と言われた」とやり取りを告白。
そして「(ウォリアーズは)私がプレーしてきた時とは、ほとんど別の組織のようだ。ここに掲げられている優勝バナーを見ればわかるけど、選手としてここにいた時とは大違いだね(笑)」とNBA入りした際の状況とは真逆だと冗談を言うと、「チームに戻ってきてから、とても快適に過ごせている。ファンの情熱は素晴らしいもの。この5年間、それを実感してきた。私たちはみんな、この状態をキープしたいと思っている。人々が何と言おうと才能ある若い選手がいるから(チームの)未来は明るい。私たちのプロセスは良好だとし、意思決定は健全だ。長期的に戦力をキープするために、持続していくために、必要なことをやっていく」と決意を語っている。
まずは現地6月22日(同23日)に行われるNBAドラフトでの指名(1巡目19指名権を持つ)で誰を指名するか、そして会見前日に来季のプレイヤーオプションを行使しないと報道されたドレイモンド・グリーンとの再契約交渉も注目されることになる。
「我々としてはドレイモンドに戻ってきてほしい。この組織、チームが最高レベルをキープして勝つために、彼の存在が必要。非常に重要な交渉になる」となんとか引き留めたいようだ。
昨季は優勝を果たしたウォリアーズは今季、ロードゲームで苦しみ(11勝30敗)、ウエスト6位(44勝38敗)でプレイオフに進出。ファーストラウンドではキングスを4勝3敗で下したものの、続くカンファレンス・セミファイナルで八村塁のいるレイカーズに2勝4敗で敗れてシーズンを終了している。エースのカリーは、いまだ衰えを見せないものの、すでに35歳。ドラフト指名、そしてグリーンとの交渉、さらにチームの未来に向けてどんな策を講じていくのか、ダンリービーJr.の手腕に注目したい。
文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)
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