月刊バスケットボール24年3月号

【東海大会】男子は延長戦を制した藤枝明誠が、女子は桜花学園が快勝で頂点に

写真/石塚康隆(月刊バスケットボール)

  • 関東ブロック大会バスケットライブ

東海大会を制したのは男子・藤枝明誠、女子・桜花学園


6月17、18日の2日間、静岡県・浜松アリーナを舞台に開催された「第70回東海高等学校総合体育大会バスケットボール協会」。男子は藤枝明誠(静岡①)、女子は桜花学園(愛知①)が優勝を飾った。

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【男子】延長戦にもつれた死闘は藤枝明誠が美濃加茂を撃破

藤枝明誠◯92(14-22、18-18、22-16、21-19、17-11)86×美濃加茂

男子のベスト4に勝ち上がったのは、藤枝明誠、中部大第一(愛知①)、美濃加茂(岐阜①)という各県1位チームに加え、2回戦で四日市工(三重①)を破った桜丘(愛知②)の4チーム。いずれもインターハイ出場校がそろい、準決勝では藤枝明誠が桜丘を79-67、美濃加茂が中部大第一を85-65で下して決勝へと進出した。

藤枝明誠と美濃加茂は2月の東海新人大会決勝でも対戦しており、そのときは藤枝明誠が4点差(67-63)で勝利。ただ、美濃加茂は「東海新人でマンツーマン、トライアングルツー、ゾーンと3種類のディフェンスを試してデータを取り、トライアングルツーの時間が一番成功していた」(林龍幸コーチ)という気付きも得ており、今回の対戦では出だしからトライアングルツーを敷いて勝負に打って出た。

前半は、このディフェンスが功を奏した。藤枝明誠の得点源となる#12赤間賢人と#17小澤朋樹をフェイスガードして気持ち良く攻めさせず、#99ボヌ・ロードプリンス・チノンソにもインサイド陣の3人が堅いディフェンスを見せる。オフェンスでは中から#6エブナ・フェイバー、アウトサイドから#9後藤陽南と内外角バランス良く得点を重ね、前半を終えて40-32と美濃加茂リードで試合を折り返した。

藤枝明誠にとっては、今年あまり経験したことのない追い掛ける展開。だが「我慢でした」と金本鷹コーチが言うように、要所のシュートやディフェンスで苦しい時間帯をつなぐと、後半から#12赤間を中心に反撃を開始した。じわじわと差を詰められて受け身に回ってしまった美濃加茂は、キャプテン#4北條彪之介のミドルシュートや#6フェイバーのアリウープダンクなどで対抗しようとするものの、3Qを終えてそのリードは僅か2点に。4Qに入っても藤枝明誠の勢いは止まらず逆転に成功し、#12赤間の3Pシュートで残り2分半7点リード。しかしそこから美濃加茂も驚異の粘りを見せ、#6フェイバーのバスケットカウントや#9後藤の3Pで追い付き、試合は延長戦へ。

その延長戦は、ダブルヘッダーとあって両チームに足を攣る選手が出るなど、お互い満身創痍だった。それでも最後まで走り切ったのは藤枝明誠。#33斎藤佑真や#17小澤の3Pシュートもチームを勢い付け、結局、最終スコア92-86で美濃加茂を振り切った。

藤枝明誠は大会直前に正司令塔の2年生#32野田凌吾が前十字じん帯を断裂して戦線離脱。チーム状況は決して万全な状況ではなかったが、代わってスタメンに入った#33斎藤が要所で活躍し、1年生の#19野津洸創や#35柴田陽も大舞台で成長を見せた。苦しい試合を制して手にした価値ある優勝は、この先のインターハイにもつながる大きな収穫になったに違いない。



【女子】岐阜女に金星を挙げて勢いに乗る浜松開誠館に桜花学園が快勝

桜花学園78(23-11、20-10、17-15、18-6)43浜松開誠館


女子は桜花学園(愛知①)、岐阜女(岐阜①)、浜松開誠館(静岡①)という各県1位の強豪校に加え、愛知3位の星城が4強に滑り込んだ。

星城は、かつて藤浪中や弥富北中を率いた鷲野鋭久コーチが指揮を執って2年目。2回戦では稲垣愛コーチ率いる四日市メリノール学院(三重①)相手に見事な逆転勝ちを収め、「準備してきたことを選手たちがしっかり出してくれました」と鷲野コーチ。その後の準決勝では桜花学園に、3位決定戦では岐阜女に完敗を喫したが、格上の強豪相手に貴重な経験を積んだ。

もう一つの準決勝、岐阜女と浜松開誠館の試合は白熱した展開になった。引き締まったディフェンスで岐阜女が長くリードしていたものの、浜松開誠館も離されずに食らい付き、3Qを終えて6点差。そこから足を使ったディフェンスで岐阜女のターンオーバーを誘い、残り27秒の#6後藤音羽のバスケットカウント、そして残り13秒の#9山本さくらのゴール下シュートで逆転。その後のディフェンスを守り切った浜松開誠館が57−56で岐阜女に金星を挙げ、うれしい決勝進出となった。

だが、桜花学園との決勝は、タフな連戦とあって苦しい試合に。1Qこそ#6後藤の得点などで浜松開誠館も粘ったが、主軸の一人である#7井口姫愛が開始6分にケガで退場したこともあり、リズムを崩すことに。逆に桜花学園は、チームディフェンスで失点を抑え、攻めては#5黒川心音を起点に#4田中こころやシックススマンの#7東小姫がコツコツと加点。1Q終盤からリードを広げ、最終スコア78−43で浜松開誠館の挑戦を退けた。

試合後、現状で満足することなく「まだまだディフェンスに甘さがある」と課題を語っていた桜花学園の井上眞一コーチ。#4田中は「ディフェンスからブレイクという桜花の伝統をもっともっと磨いていきたいです。うまくいかないときこそ、私や黒川が声をかけて引っ張っていきたい」とインターハイを見据えていた。


取材・文/中村麻衣子(月刊バスケットボール)



取材・文/中村麻衣子(月刊バスケットボール)

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