月刊バスケットボール24年3月号

【九州大会】男子は福岡第一が貫禄の優勝、女子は精華女が東海大付福岡に競り勝つ

  • 関東ブロック大会バスケットライブ

注目の九州は福岡県勢が男女制覇


第76回全九州高等学校バスケットボール競技大会男女準決勝、決勝が6月18日に福岡県市総合体育館照葉積水ハウスアリーナで開催された。

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【女子】精華女が東海大付福岡の挑戦をしのいで優勝

精華女○74(20-16、16-19、16-23、22-14)72×東海大付福岡





女子準決勝、精華女(福岡)と小林(宮崎)の一戦は、序盤、小林(宮崎)がペースを握り、精華女は苦しい展開を強いられたが、徐々にペースを奪うと、終盤一気に突き崩して97-78で勝利した。東海大福岡と慶誠(熊本)の対戦では、東海大福岡が主導権を握るものの、慶誠の猛追にあい接戦に持ち込まれる。しかし、勝負所でしっかりとシュートを決め切った東海大福岡58-53と勝利し、決勝にコマを進めた。

インターハイ福岡県予選では精華女が勝利して福岡代表の座を得ており、東海大付福岡にとっては「インターハイ県予選の決勝では悔しい思いをしていたので、今大会ではしっかりと勝ち切りたい」(安藤優介HC)と臨んだリベンジマッチの決勝戦。

試合はまず精華女がペースをつかみ序盤で10-0とリードを奪う。東海大付福岡も徐々にリズムをつかみ、1Qを16-20と4点ビハインドで終える。しかし、2Qに入り精華女のディフェンスを攻めあぐみ、点差が再び2桁に広がると、ファウルのかさんだインサイドの#20チャラウ アミを下げて、スモールラインナップの速い展開で巻き返しを図る。ディフェンスもオールコートのプレスを見せると、これが奏功し、35-36と1点差まで詰めて前半を終えた。

後半もスモールラインナップで精華女に付いていく東海大付福岡は、3Q中盤に#7浜口さくらの3Pシュートで45-45と同点に追い付く。その後、一進一退の攻防が続くが、3Q終盤にはコートに戻った#20チャラウがファストブレイク、インサイドと躍動し、58-52とリードを奪って最終Qに。

追う立場となった精華女は#11米森奈々心の3Pシュートなどで必死に食らい付くと、ファウルで得たフリースローなどで着実に点差を詰め、残り38.8秒に#44アキンデーレ タイウォ イダヤットがインサイドで力強さを見せて逆転。再び追いつかれるも、残り4.9秒で再度#44タイウォがゴール下を攻め切って74-72と勝利を遂げた。

「相手にリードされ、選手たちが横を向き始めたので、とにかくリングに向かっていけと指示しました。4Qに#11米森の3Pシュートが立て続けに決まったところあたりから、もう一回いけるなというボタンを押せたのかなと思います」と精華女の大上晴司HC。そうした積極的なアタックが、フリースローを得て、また、#44のタイウォのリバウンドにもつながり、勝利を呼び寄せた。先行を許し、厳しい展開からあと一歩のところで勝ちを逃した東海大付福岡は、ウインターカップ予選で再度挑戦することになる。


【男子】福岡第一が延岡学園を圧倒して優勝

福岡第一○107(33-17、25-14、18-22、31-19)72×延岡学園





男子決勝に勝ち上がったのは福岡第一と延岡学園(宮崎)。準決勝では福岡第一が準決勝で別府溝部学園(大分)に苦しめられ、後半に入っても接戦に。しかし、シックススマンとして躍動する#96高口陽季がコートに入ると流れを変え、一気にリードを開くと、そのまま93-76と勝利。一方、延岡学園は福岡大附大濠に対し、序盤こそリードを奪われるが、その後、徐々にペースを握り大濠をとらえると、リードを広げていく。「この試合は40分ゾーンでいく」(楠本龍水HC)と決めていたという延岡学園のゾーンディフェンスに大濠は足が止まり、いいリズムが作れない。それでも4Qに入ると大濠は、プレスディフェンスから2桁あった得点差を詰め、終盤に同点に追い付いたのだが、最後のワンプレーで延岡学園の#10内田悠介がファウルをもらうと、一投目のフリースローを沈めて62-61で逃げ切った。

「ゾーンに対して、パスフェイクをしたり、インサイドにアタックしたりと、4Qのような展開にもっと早くできればよかったのですが。リズムの悪い時間帯が長くなってしまいました。しかし、4Qにゾーンプレスをかけて、こうやって巻き返していくんだということをつかんだのは彼らの中で学びはあったと思います」と大濠の片峯聡太HC。大濠はインサイドの柱に成長しつつある渡邉伶音が高校2年生ながらU19ワールドカップ日本代表のメンバー入りしたことで、今大会に出られないという不運もあった。

迎えた男子決勝は、福岡第一が出だしから圧の強いディフェンスを見せ、ファストブレイクを繰り出し、さらには3Pシュートでと延岡学園を圧倒する。対する延岡学園も#4成松輝彩のドライブなどで必死に付いていこうとするが、福岡第一はそれを上回るペースで加点し1Qで33-17と優位に立った。その後も#6竹江蓮が積極的にインサイドにドライブするなど、何とか活路を開こうとする延岡学園に対し、福岡第一はスキを見せずに、57-29とリードを保って後半を迎えた。

仕切り直しをして臨んだ延岡学園だったが、この日の福岡第一には通じず。後半も危なげない戦いぶりで福岡第一が107-72で優勝を遂げた。負けた延岡学園の楠元HCは「福岡の地で、福岡の強豪2チームを倒して優勝しようと言って延岡を出てきたました。一つは越えられたのですが、やはり山は大きかったですね。選手たちも決勝はきつかったと思います。しかし、この山を越えなければ、全国優勝はできないと改めて感じましたし、選手たちにもそう伝えました。それはここに来なければ分からなかったこと」と得たものの大きさを実感していた。

「崎濱(秀斗)とサー(シェッハ)が故障上がりで、温存しながら戦ったので、試合が重くなってしまいました」と準決勝の苦戦を振り返りつつ、決勝は「(ブロック優勝による)ウインターカップの枠を福岡県に取らなければ、そういったことは選手たちも十分に分かっているので、気持ちが入っていましたね。大濠さんが負けたので、なおさらでしょう」と福岡第一の井手口孝HCは決勝戦後に決勝でのスタートダッシュの要因を語った。さらに「コンディション調整の難しさを感じています。コロナ禍によって、体力面を鍛え上げることができなかった選手たちが主力となっているので、もう一度、体づくりの期間を作ろうと思っています」とインターハイに向けて、タフな戦いを耐えうるチームを作り上げようとしている。各チーム、それぞれの収穫や課題を得て、インターハイ、そしてウインターカップへとチーム強化を進めていく。



文/飯田康二(月刊バスケットボール)、写真/吉倉千乃

タグ: 福岡第一

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