月刊バスケットボール6月号

【四国大会】男子は尽誠学園が競り勝ち、女子・聖カタリナ学園がスタートダッシュを決めて共に連覇達成

※写真はウインターカップ時のもの

  • 関東ブロック大会バスケットライブ

前評判の高かった男女2校が昨年に続いて優勝


6月17日(土)・18日(日)に高知県・春野総合運動公園体育館にて行われた「第76回四国高等学校バスケットボール選手権大会」、男子は尽誠学園(香川①)、女子は聖カタリナ学園(愛媛①)といずれも2連覇という結果になった。

【表】四国ブロック大会男子勝ち上がり表をチェック


【男子】城東が2点差まで迫るも、尽誠学園が逃げ切って連覇達成

尽誠学園○65(16-17、16-7、16-18、17-19)61×城東

連覇を狙う尽誠学園とインターハイ予選準優勝の悔しさを胸に勝ち上がってきた城東による男子決勝。先取点を奪ったのは尽誠学園、#13宮崎忍がリバウンドから決める。城東も直後に196cm#7西尾悠也がリバウンドからチーム初得点を奪取した。

高さが武器の城東、スピードが武器の尽誠学園。試合開始から見応えある攻防が続く。尽誠学園は3Pシュート、レイアップと積極的にシュートを放つが決まらず。城東はその間に#4井川慶音がミドルで決めると、#7西尾がフリースローで追加点。残り5分23秒で8-4とする。城東はその後も尽誠学園のインサイドアタックをことごとく止めると、#12浜田煌介、#5田中翔和の追加点でリードを保つ。

尽誠学園は残り2分58秒、#46山本晴大が3Pシュートを成功。#32竹田造もレイアップを決めるなど、徐々にフィニッシュの精度が上げて点差を詰める。城東は#6長倉安里、#7西尾のシュート、#12浜田のフリースローで得点を重ねたが、尽誠学園は#46山本が最後にレイアップを成功。城東の17-16で1Qを終えた。

2Q残り9分15秒、尽誠学園は#46山本の3Pシュートで20-19と逆転。さらに#0川端拓海がプルアップジャンパーを決めるが、城東#7西尾に決められて差を広げられない。その後も互いに激しいディフェンスの応酬となりタフなショットが続いて得点が伸びなかったが、尽誠学園は終盤に#32竹田がアーリーオフェンスから、セカンドチャンスからと連続得点。ラストプレーで#0川端拓海のパスを受けて#77三瀬央翔が決めて32-24としてハーフタイムを迎えた。

3Q、城東は#7西尾がリバウンドから決めると、早い展開から#5田中がレイアップを決めて連続得点。良いスタートを切るが、尽誠学園も#2金山、#32竹田の得点で差を詰めさせない。

残り6分51秒、#77三瀬が左コーナーから3Pシュートを成功。尽誠学園が41-30とリードを2桁にする。しかし、城東は3Q後半、ディフェンスから形を作って#6長倉、#5田中、#7西尾が得点。42-48と差を詰めて3Qを終えた。

勝負の4Qは開始から一進一退の攻防が続く。城東は#4井川がレイアップを決めると、#5田中もインサイドで得点。一方、尽誠学園は#13宮崎、#2金山がタフショットを決めていく。

城東は#5田中が得点源となり、残り3分で56-60と4点差に。尽誠学園は#46山本がフリースローを得るも2本失敗。続くオフェンスでもターンオーバーを犯すなど嫌な雰囲気が立ち込める。残り1分、城東は#7西尾がオフェンス・リバウンドから決めて58-60とする。

その後、それぞれ1本ずつフリースローを成功。尽誠学園は残り25.9秒、#13宮崎がスピードを生かしてドライブから得点。63-59とする。城東のオフェンス、3Pシュートは決まらずも、#5田中がリバウンドから決めて2点差に。しかし、追い上げもここまでだった。尽誠学園は続くオフェンスで#2金山がフリースロー2本を成功。65-61で勝利して連覇を決めた。

【女子】1Qに作ったリードを守り、聖カタリナ学園が連覇

聖カタリナ学園○87(31-13、20-11、23-12、13-20)×56富岡東

前回大会女王・聖カタリナ学園と高い得点力を武器に勝ち上がってきた富岡東による女子決勝。先取点を奪ったのは聖カタリナ学園、キャプテンの#4岩佐妃花が左ウイングから3Pシュートを沈めると、直後にスティールからの速攻で3ポイントプレイを決めて6-0とする。富岡東は#8吉井あこからのパスを受けて#6前田日菜がゴール下でチーム初得点をマークした。

互いにフィジカルなディフェンスが続く中、聖カタリナ学園は#6岩田佳奈、#7平玲奈、#4岩佐の得点でリードを保つが、富岡東は#5牧野千玲、キャプテン#4石井遥の2Pシュート、さらに#11中島優空、#7浅尾美結の3Pシュートで点差を縮めて12-15と点差を縮める。

終盤、流れを掴んだのは聖カタリナ学園。好守からのオフェンスで#8金光由蘭が3Pシュート、#11権藤乃愛、#5植田るなが早い展開から決めるなど連続得点でリードを広げると、最後は#5植田のレイアップでブザービーター。31-13として1Qを終えた。

2Q、巻き返したい富岡東は良いディフェンスから攻撃につなげるが、シュート成功率が上がらず、得点は#6前田のフリースロー2本のみに。早い展開から得点していった聖カタリナ学園は、残り8分#5植田のレイアップで37-16と21点差にする。
富岡東はその後、#8吉井がミドルシュートを決めると、#4岩佐も3Pシュートを決めるなど、いいオフェンスも見せたが連続得点にはつながらず。#15尾崎希星が頑張りを見せた聖カタリナ学園が51-24としてハーフタイムを迎えた。

西田良裕コーチからの言葉を受けて臨んだ3Q、富岡東は攻防で必死なプレーを見せると、#11中島の連続3Pシュート、#5牧野が個人技から得点と良い形も作る。しかし、聖カタリナ学園の集中力は途切れない。#8金光が2本、#11権藤、#16河野由奈が1本と3Pシュート攻勢を見せると、早い展開から得点を重ねて74-36として3Qを終えた。

4Q、富岡東は#4石井のカットに合わせて#5牧野がトップからパスして得点。さらに#5牧野、#12山本姫楽、#11中島、#10塩屋楓夏もシュートも決める。ここに来てやりたかった形が見えてくる。ベンチメンバーが多く出ていた聖カタリナ学園ながら、好守も見せた富岡東はこのクォーターは20-13としたが、大量リードを作っていた聖カタリナ学園が87-56で勝利して連覇を決めた。



文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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