月刊バスケットボール6月号

【東海ブロック大会展望】男女とも実力校がズラリ、ハイレベルな戦いとなるはず

ブロック新人を制している桜花学園((写真は前回大会より))

  • 関東ブロック大会バスケットライブ

 6月17日(土)、18日(日)の2日間にわたり、静岡県の浜松アリーナにて第70回東海高校総体バスケットボール競技が開催される。愛知、岐阜、三重、静岡の4県から各3チームが出場し、12チームで争われる今大会。東海地区は男女ともに強豪校が多いことでも知られており、7月末に北海道で行われる「令和5年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)」に向けても見逃せないブロックとなる。昨年大会は男子・中部大第一、女子・桜花学園という愛知県勢が東海チャンピオンとなったが、今年はどうなるか。



混戦模様の男子(写真は前回大会より)

【東海男子】藤枝明誠を中心に混戦模様を呈するか


 男子の各県インターハイ予選を1位で通過したのは藤枝明誠(静岡)、四日市工(三重)、中部大第一(愛知)、美濃加茂(岐阜)の4チーム。中でも2月の東海新人大会で優勝を飾った藤枝明誠は、昨年のインターハイやSoftBankウインターカップ2022でも3位に入った実績を誇る注目校だ。春から交歓大会などでも好成績を残しており、エーススコアラーの赤間賢人、大黒柱のボヌ・ロードプリンス・チノンソを軸に、下級生たちも躍動を見せればおのずと東海王座も見えてくるだろう。

とはいえ、東海新人準優勝の美濃加茂や、同3位の中部大第一も見逃せない実力校。美濃加茂は、県予選の決勝リーグ初戦で高山西に49-64で敗れたものの、そこからうまく立て直して県連覇を達成した。県予選の最優秀選手・後藤陽南、同優秀選手のエブナ・フェイバーらがチームをけん引するだろう。また、中部大第一は県新人や東海新人大会でケガ人が続出し、春先から絶好のスタートを切れたわけではなかったが、5月の能代カップでは準優勝。経験の浅い下級生も多いため、3年生の佐渡樹也らを軸に、じっくりとチームを作っていく構えだ。インターハイに2チーム出られる県予選では、決勝リーグで安城学園を74-65、桜丘を75-65で下して予選1位通過を決めた。東海大会でも貴重な経験を積みたいところだ。

四日市工は過去2年間、インターハイ、ウインターカップともに不出場。しかし今年は県予選の決勝で、四日市メリノール学院相手に残り2分で10点負けている状況から、怒とうの反撃を見せて1ゴール差の勝利(68-66)を飾った。うれしい3年ぶり43回目の優勝を自信に、勢いに乗って東海大会に挑む。

各県の1位チームだけでなく、浜松開誠館(静岡)や四日市メリノール学院、桜丘、高山西といった各県の2位チームも手強いチームばかり。東海男子は下位回戦から混戦模様となりそうだ。


【東海女子】桜花学園、岐阜女、浜松開誠館と強豪がズラリ


東海女子は、岐阜女(岐阜)、浜松開誠館(静岡)、桜花学園(愛知)、四日市メリノール学院(三重)という顔ぶれが各県を1位通過した。

2月の東海新人大会では、桜花学園が岐阜女との決勝を78-69で制して優勝している。シュート力のある田中こころ、インサイドで体を張る福王伶奈、深津唯生といった昨年の悔しさをコートで味わったメンバーが、今年は並々ならぬ思いでチームを引っ張るだろう。ただ、岐阜女も昨年から主力が変わらず、“勝負の年”を迎えた優勝候補の一角。東海新人決勝で桜花相手に36得点を挙げたエース・絈野夏海を中心にしながら、持ち味の堅いディフェンスで勝負する。3月末の全関西バスケットボール大会(交歓大会)では桜花学園を11点差、京都精華学園を4点差で破って全勝優勝しており、今大会でもどのような戦いを見せるか最注目だ。

また、同じく昨年から主力があまり変わらないのが浜松開誠館。2年生エースの後藤音羽は、今年のU16日本代表候補にも選ばれ、オールラウンドな働きが光る屈指のスコアラーだ。3年生の大黒柱・中老小雪や2年生PGの井口姫愛らを含め、経験豊富なメンバーが虎視眈々と東海2強の牙城を崩そうとしている。

四日市メリノール学院は、県予選の決勝リーグでいなべ総合学園を9点差で振り切り、2年ぶり2回目の優勝を果たした。昨年から中学女子を率いる稲垣愛コーチが中高兼任で指導しており、中高一貫でメキメキ力を付けつつある注目のチームだ。

これら4チームを中心に展開されると見られる東海大会の女子。上位校同士の争いは、全国大会さながらのハイレベルな試合が繰り広げられそうだ。

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