6月17日（土）・18日（日）に高知県・春野総合運動公園体育館にて「第76回四国高等学校バスケットボール選手権大会」が行われる。各県より男女各4チームが集結し、計16チームがトーナメント方式で対戦。大会初日に1、2回戦を、2日目に準決勝、決勝が行われ、3位決定戦は行われない。



本命視される尽誠学園(ウインターカップより)

【男子】今大会で強い尽誠学園、そして明徳義塾を中心に優勝争いとなるはず

過去2大会、共に決勝進出を果たしているのは尽誠学園（香川①）と明徳義塾（高知①）。尽誠学園にとっては連覇を狙う大会となる。ブロック新人では高知中央(高知②)を下して優勝している同校の強みはアップテンポなオフェンスだ。早い展開で仕掛けて、オープンの選手が積極的にシュートを放っていく。同校といえば、渡邊雄太(ネッツ)を輩出したチームであるが、現代NBAをも連想させるアウトサイドからのシュートを得点源とするスタイルは、見ていておもしろい。日替わりでスターが生まれるバスケの中で、高い安定感を見せるのが宮崎忍。インターハイ予選決勝では、3Pシュート7本を沈めて35得点と活躍。同準決勝でも21得点とチープトップの数字をマークしているだけに、今大会でも注目したい選手である。

そして明徳義塾は得点面で牽引した留学生が卒業となったものの、新人戦では危なげない戦いを見せて優勝。四国ブロック新人大会の予選リーグでは、同大会を優勝する尽誠学園に80-64で勝利も果たしている(最終結果は7位)。インターハイ予選決勝では新人大会決勝と同じ高知中央を相手に安定した戦いを見せて出場権を奪取。この数ヵ月での成長は十分ありそうなだけに、今大会での戦いぶりも楽しみである。

そのほか新人戦、インターハイ予選で優勝、ブロック新人でも4位と安定した戦いを見せている新田(愛媛①)は、3大会連続ベスト4を狙う。そして海部(徳島①)は、昨年のインターハイ予選、ウインターカップ予選を制し、今年の新人戦も制している城東(徳島)を下しており、登り調子のはず。チームの得点源となる川嶋大輝、川原流彗に注目である。



成長に期待の明徳義塾(ウインターカップより)

【女子】過去2大会決勝進出の聖カタリナ学園が今回も本命か？

一方、女子で本命と見るべき聖カタリナ学園(愛媛①)だ。過去2大会共に決勝に進出し、前回大会は優勝と四国ブロック大会に相性が良い同校は、今春の四国ブロック新人大会でも優勝を果たしている。今月初めに行われたインターハイ予選では5試合すべてで100点ゲーム(平気126.4得点)！　チームを引っ張るのは、3年生ガードコンビの岩佐妃花、植田るなだ。先のウインターカップでも主力として出場した両者だが、岩佐は初戦(八戸学院光星/青森)で5本の3Pシュートを決めて21得点、2回戦(桜花学園/愛知)でも3Pシュート4本成功で16得点と光るプレーを見せている。済美(愛媛②)とのインターハイ予選では、2年生SFの権藤乃愛もオフェンスで活躍。非凡な得点力を今大会でも発揮するか、そして連覇達成となるか注目である。

その聖カタリナ学園とのブロック新人大会決勝では3点差で敗戦となった高知中央(高知①)の巻き返しがあるかは興味深い。この試合では、伊藤祐希が21得点、キャプテン山崎真央が19得点、さらに2年生フォワードの井出亜依香が16得点をマークするなど得点力は確か。ディフェンス面で上積みがあるならば、おもしろい戦いができるはず。183cmの2年生ゴウム アストゥには、特にリバウンドで期待がかかる。

成長という部分で見てみたいのは富岡東(徳島①)だ。ブロック新人大会(3位)でもその得点力を見せていたが、インターハイ予選では4試合で147.3得点というハイアベレージをマークしている。キャプテンの石井遥をはじめとする3年生が主体となるだけにチームの結束力も高いはずだ。またブロック新人大会では4位となったものの、英明(香川①)が秘めた力も高い。インターハイ予選決勝では、2連覇中の高松南に82-62で勝利。5年ぶり30回目の代表権を獲得した英明の特徴は先発メンバーが満遍なく得点できるという点。同決勝では、村田絢香(24点)、富永来奈(16点)、小浜心夢(16点)、崎浜菜々海(13点)と4人が2桁得点をマークしている。ディフェンスにとっては厄介なチームである。ブロック新人大会では、聖カタリナ学園に2点差という悔しい敗戦も経験している。今度こそ、という思いも強いはずだ。


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