ナゲッツはヨキッチ、マレーがトリプルダブル、敵地でヒートを下して2勝1敗【NBAファイナル】
2Pシュートが確率良く積み重ねたナゲッツ
現地6月7日(日本時間8日)、マイアミのカシヤ・センターでNBAファイナル第3戦が行われ、ナゲッツが109-94で勝利して2勝1敗とした。立ち上がり3Pシュートが今ひとつだったナゲッツは2Pシュートを確率良く積み重ねてリードを作った。ナゲッツはニコラ・ヨキッチ、ジャマール・マレーが共にトリプルダブルをマークしている。
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シリーズ前、ヒートのエリック・スポールストラHCは“マイルハイシティー(標高が1,600m)”と呼ばれ、空気が薄いデンバーでのシリーズについて聞かれると、「ならばこう返そう。彼らがマイアミに来た時には、エアコンを止めて、湿度90%の中でプレーさせて足を止めよう」と冗談で返した。空気の薄さがどれだけ影響したかはわからないが、ゲーム1、2では3Pシュートが勝負のカギを握った。ファイナル開始前のプレイオフでの3Pシュート成功率はヒートが1位で39.0%、ナゲッツが2位で38.6%。ゲーム1ではナゲッツが勝負どころで3Pシュートを武器として使って勝利し、ゲーム2は、ヒートが48.6%の成功率を残して勝利した。
ゲーム3、ナゲッツが0/5、ヒートが2/7と3Pシュートの確率が悪い1Qとなる。2Pシュートで追加点を奪っていく両チームだったが、ニコラ・ヨキッチが8得点をあげたこともあって24-24と同点で終えた。2Qに入ると両チームともアジャストし始める。ヒートは、ケイレブ・マーティンが2本に加えて、マックス・ストゥルースも決めるが、ナゲッツはマレーが3本を沈めて2Qだけで12得点。さらにブルース・ブラウンも決めてハーフタイムで53-48とした。
すると3Q、ナゲッツが流れを掴む。まずヨキッチがアーロン・ゴードンからのアシストで約4.6mのミドルジャンパーを決めると、続けてヨキッチがドライブし、パスを出してゴードンのアリウープを演出。さらにゴードンはマレーのパスから強烈なダンクを決めて残り9分47秒で59-48とこの試合初めて2桁差を作る。
これ以上離されたくないヒートは、ジミー・バトラー、バム・アデバヨの連続シュートで差を詰めようとする。しかし、ナゲッツはオープンとなっている選手にパスを回し、ヨキッチ、マレー、そしてゴードンが着実に2Pシュートを沈めて差を広げて82-68で3Qを終えた。この3Q、ナゲッツは3Pシュート1(ヨキッチ)/5、ヒートは3/10だった。
4Qに入ってもヨキッチの得点は止まらず。残り8分28秒にクリスチャン・ブラウンがフローターを決めたところで93-72と21点差まで広がってしまう。
ヒートは直後にカイル・ラウリーが決めたものの、その後4本連続でミスと3Pシュートが当たらない。それでもバトラー、アデバヨがシュートファウルをもらってフリースローを確実に入れて点差を詰めていくと、ダンカン・ロビンソンが連続3Pシュートを決め、残り1分22秒で94-103と一桁差とする。ここでマレーのオフェンス・ファウルを引き出したヒート、決めればさらに勢いに乗るチャンスだったが、アデバヨのプルアップシュートは決まらず。ナゲッツはケンテイビアス・コールドウェル ポープ、マレーがフリースローで追加点。109-94で勝利してシリーズを2勝1敗にした。
ナゲッツはマレーが34得点、10リバウンド、10アシスト、ヨキッチが32得点、21リバウンド、10アシストと2人がトリプルダブルをマーク。3Pシュートは18本中5本成功(27.8%)と低調だったが、2Pシュートは62本中36本成功(58.1%)をマークした。
一方、ヒートはバトラーの28得点がチームトップで、アデバヨは22得点、17リバウンドでダブルダブルをマーク。2Pシュートは57本中23本成功(40.4%)、3Pシュートは35本中11本成功(31.4%)だった。
ゲーム4は現地6月9日東部20時半(日本時間6/10 9時半)から行われる。
■NBAファイナル2023日程
ゲーム | 現地(東部時間)[日本時間] | ホーム |
1 | ナゲッツ 104-93 ヒート | デンバー |
2 | ナゲッツ 108-111 ヒート | デンバー |
3 | ヒート 94-109 ナゲッツ | マイアミ |
4 | 6月9日(金)20時半[6/10(土)9時半] | マイアミ |
5 | 6月12日(月)20時半[6/13(火)9時半] | デンバー |
6 | 6月15日(木)20時半[6/16(金)9時半] | マイアミ |
7 | 6月18日(日)20時[6/19(月)9時] | デンバー |
文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)