琉球が激闘を制して初優勝に王手、今村「今年こそ、みなさんと嬉し涙を流したい」
琉球の岸本隆一(写真左)と今村佳太
琉球が悲願の初優勝に王手
5月27日、神奈川・横浜アリーナにて「日本生命 B.LEAGUE FINALS 2022-23」ゲーム1が行われ、琉球ゴールデンキングスがダブルオーバータイムの末に96-93で千葉ジェッツを下して、優勝に初王手をかけた。#30今村佳太は試合後「今年こそ、みなさんと嬉し涙を流したい」と語っている。
【動画】琉球ゲーム1勝利の瞬間をチェック
試合開始直後、琉球#1ジョッシュ・ダンカンが3Pシュートを決めると、千葉Jは#33ジョン・ムーニーが3Pシュートを決め返す。先にリードを作ったのは千葉J。#2富樫勇樹がミドルからのジャンパー、フリースロー、速攻からのシュートと連続得点をあげると残り6分強で11-5とする。琉球はディフェンスを攻略できないでいたが、タイムアウト後、まず#30今村が3Pシュートを成功。#7アレン・ダーラム、#34小野寺祥太のシュートで逆転すると、#15松脇圭志、#15岸本隆一が3Pシュートを決めていく。その後は#7ダーラム、#ダンカンの追加点もあって27-15と12点差を付けて1Qを終えた。
2Q、千葉Jは#33ジョン・ムーニー、#2富樫がオフェンスを引っ張り、残り7分で21-29と一桁差にする。琉球は#45ジャック・クーリー、#7ダーラムがインサイドで力を発揮。2桁差をキープしようとする。このまま、琉球のリードでハーフタイムを迎えるかと思ったところ、千葉Jは武器である3Pシュートが冴える。#2富樫が決めると、#31原修太が4ポイントプレイ。36-41と5点差にしてハーフタイムを迎えた。
3Q、千葉Jは#21ギャビン・エドワーズ、#4ヴィック・ローの得点で追いつくと一進一退の攻防に。残り2分55秒、その中で#15岸本がドライブの際に腰から落下。フリースローを決めたものの、ベンチに下がる(4Q残り3分にプレイ復帰)。結局、琉球の56-53で3Qを終えた。
千葉Jは4Q序盤#2富樫、#33ムーニーの得点で58-58と追いつく。ここからは互いに1点、2点とリードの奪い合いに。終盤、チャンスを得たのは琉球だった。2点リードで残り15秒、#30今村はファウルを引き出してフリースローのチャンスを得る。1本目は決まらなかったが、2本目は決めて77-74に。ここでタイムアウトを取った千葉Jが選んだプレイはローの3Pシュートだった。インバウンズからすぐ、残り10秒に左ウイングから放ったディープ3Pが決まって同点に。琉球は決勝シュートを決められず。オーバータイムに突入した。
オーバータイム初得点は琉球。#30今村がフリースローを得るが、1本しか決められず。すると、直後に千葉Jは#31原がドライブを仕掛けてバスケットカウント。フリースローも決めて3ポイントプレイ。80-78にすると#4ローもリバウンドから決めて残り3分24秒で4点差とする。しかし、ここから4本連続でシュートが決まらず。琉球は#7ダーラムが決めて82-82となってダブルオーバータイムとなる。
ここで琉球をリードしたのは#30今村。まず3Pシュートを決めると続いてフリースローも1本決めて86-82に。千葉Jは#33ムーニーのフリースロー、#2富樫のレイアップで2点差まで迫るが、ここでも琉球#30今村がジャンパーを決めて89-85と2ポゼッション差を作る。その後、千葉Jは3Pシュートを積極的に放っていくが決まらず。最後はファウルゲームを展開したが、琉球が96-93でファイナル初勝利。優勝に王手をかけた。
試合後、オンコート・インタビューで#14岸本は「今は、一つ取れただけという気持ち。(途中追いつかれたが)簡単にはいかないと思っていたし、焦りはなかった。むしろ自分たちのチャンスだと捉えていた」と返答。気になる腰の状態について聞かれると、「ケガ? してないですよ」と答えている。
また勝負どころでのプレイが光った#30今村はダブルオーバータイムでのプレイについて「オーバータイムでシュート打たなかったことを後悔していた。負けてしまったら後悔しかしない。ダブルオーバータイムは悔いが残らないようにとシュートを打っていった」と語っている。
一方、初戦に敗れてあとがなくなった千葉J#2富樫は記者会見で「2連勝できる自信もある」と語っている。千葉Jの逆王手となるか?それとも琉球が悲願の優勝を果たすか?
明日のゲーム2は13時10分にティップオフとなる。
<日本生命 B.LEAGUE FINALS 2022-23>
・千葉ジェッツ(東1位)×琉球ゴールデンキングス(西1位)・開催地:横浜アリーナ
【試合日】※2 戦先勝
GAME2:2023 年5 月28 日(日)13:10〜
GAME3:2023 年5 月30 日(火)19:05〜※1勝1敗の場合に開催
【全試合ライブ配信】「バスケットLIVE」「スポーツナビ」
【全試合放送/ライブ配信】「J SPORTS*」「Hulu」「Amazon Prime Video チャンネル」
*=一部試合が録画放送となる可能性あり
【TV放送】ゲーム2(放送開始13:05〜)=「NHK総合」、ゲーム3(放送開始19:00〜、行われた場合)=「NHK BS1」
文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)