月刊バスケットボール6月号

Bリーグ

2023.05.26

千葉J×琉球のBリーグファイナル、数字から探る両チームの強み

3Pシュート成功数チーム1位の富樫とリバウンド王のクーリー

3Pシュート、ミスの少なさでは千葉J、2P、リバウンドでは琉球


5月27日から開催となる「日本生命 B.LEAGUE FINALS 2022-23」。千葉ジェッツが2年ぶり2度目の優勝を果たすか、それとも琉球ゴールデンキングスが悲願の初優勝を果たすか? 注目が集まるところ。今季、両者は天皇杯決勝、リーグで2戦対戦し、千葉Jの2勝1敗となっているが、数字上どちらがどんな強みを持っているのかを見ていきたい。

【表】千葉J&琉球対戦時のスタッツ&今季チームスタッツを見る

スローなスタートとなった天皇杯決勝(3月12日)は、着々とリードを伸ばした千葉ジェッツが87-76で勝利。千葉で行われたリーグ戦2戦(4月1日・2日)では千葉Jが89-85で初戦に勝利、2戦目は琉球・今村佳太が終了間際に3ポイントプレイを決めて78-76で勝利した。天皇杯こそ2桁差が付いたが、残る2戦は拮抗した展開になっている。ファイナルでも拮抗した展開になるだろうか?

両チームのカラーということを考えると、目立っているのは千葉Jの3Pシュートだ。レギュラーシーズンでの平均成功数は11.3でリーグ1位(琉球8.8で9位)、ポストシーズンでも14.4本で同1位(琉球11.0で4位)とリーグで最も3Pシュートを武器にしていると言ってもいい。#2富樫勇樹は平均2.9本成功でリーグ2位、#34クリストファー・スミスが平均2.6本成功でリーグ7位とトップ10に2人がいる状況だ。琉球にとってはいかに“ノースリー”を実現できるかが勝負のカギを握る。

逆に琉球は2ポイントシュートの平均成功数ではリーグ、ポストシーズン共に上回っている。チームトップは平均6.1本成功の#45ジャック・クーリーだ。クーリーは、今季リーグのリバウンド王(12.7)となっており、勝利した4月2日の対戦では14得点(2Pは9本中5本成功)、17リバウンドとダブルダブルをマークしている。クーリーの活躍もあって、リバウンドはレギュラーシーズン(42.0>40.0)、ポストシーズン(37.8>35.4)共にアベレージで千葉Jをリードしている。一方、千葉Jのリバウンドでは、#33ジョン・ムーニーが12.2リバウンドでリーグ3位。4月2日の対戦では#4ヴィック・ローも14リバウンドを奪っている。両チームのインサイドによるリバウンド争いもファイナルを見るポイントとなりそうだ。

数字の上で気になるのはターンオーバーの数字だ。バスケットボールは“いかにミスを減らすか”が大事だが、千葉Jはリーグ戦で平均10.3本(琉球12.7本)、ポストシーズンで平均10.4本(琉球12.4本)とターンオーバーが少ない。ちなみに琉球が勝利した4月2日の試合では、8-10とターンオーバー数が下回っている。またこの試合では琉球のベンチスタート組が37得点と得点源になっている。#7アレン・ダーラムはこのポストシーズンで20.3得点、8.3リバウンドをマークしているだけに、ファイナルでも期待の戦力となる。

2戦先勝の短期勝負ということもあって、当然これまでのアベレージとは異なる結果を出すこともできる。それでも3Pシュート、ミスの少なさでは千葉J、2Pシュート、リバウンドでは琉球というのは見るうえでポイントとなるはず。果たしてどんな戦いになるか? 横浜アリーナで行われるファイナル、ゲーム1は明日5 月27 日(土)12:00にティップオフとなる。

<日本生命 B.LEAGUE FINALS 2022-23> ※2 戦先勝

・千葉ジェッツ(東1位)×琉球ゴールデンキングス(西1位)
・開催地:横浜アリーナ
【試合日】
GAME1:2023 年5 月27 日(土)12:00〜
GAME2:2023 年5 月28 日(日)13:10〜
GAME3:2023 年5 月30 日(火)19:05〜※1勝1敗の場合に開催
【全試合ライブ配信】「バスケットLIVE」「スポーツナビ」
【全試合放送/ライブ配信】「J SPORTS*」「Hulu」「Amazon Prime Video チャンネル」
*=一部試合が録画放送となる可能性あり
【TV放送】ゲーム1(放送開始11:55〜)=「NHK BS1」、「日本テレビ系列」、ゲーム2(放送開始13:05〜)=「NHK総合」、ゲーム3(放送開始19:00〜、行われた場合)=「NHK BS1」



文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

タグ: 千葉ジェッツ 琉球ゴールデンキングスBリーグ

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