月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2023.05.16

B3の2023-24シーズンは18クラブ - 著しいレベルアップで競争はさらに激化

B3リーグ(一般社団法人ジャパン・バスケットボールリーグ、理事長:堀井幹也)が515日の理事会決定を受け、2023-24シーズン公式試合参加資格・最終審査および入会審査結果を発表した。来シーズンは既存14クラブにB2から降格した2クラブ、新規参入の2クラブを加えた18クラブの加盟により開催される。18クラブの顔ぶれは以下のとおりだ。


☆既存クラブ(14クラブ)

さいたまブロンコス
東京ユナイテッドバスケットボールクラブ
しながわシティバスケットボールクラブ
立川ダイス
東京八王子ビートレインズ
横浜エクセレンス
湘南ユナイテッドBC
金沢武士団
岐阜スゥープス
豊田合成スコーピオンズ
ヴィアティン三重
トライフープ岡山
山口パッツファイブ ※「山口ペイトリオッツ」から2023-24シーズンは名称変更
鹿児島レブナイズ

B2からの降格クラブ(2クラブ)

アースフレンズ東京Z
香川ファイブアローズ

☆新規参入クラブ(2クラブ)

福井ブローウィンズ
徳島ガンバロウズ

B3の2022-23シーズンは、最終的に岩手ビッグブルズが優勝、ベルテックス静岡が準優勝となり、この2クラブがB2昇格を果たした。岩手は2017-18シーズン以来のB2の舞台。B3全体1位の入場者数(平均1,542人)を記録し、昇格を決めた横浜エクセレンスとのセミファイナルGAME2にクラブ歴代最高となる3,612人の大観衆を集めたことからも、クラブだけでなく地域を挙げての念願をかなえたということがわかる。

静岡はB3参入4シーズン目にして念願の初昇格。地元の声援はやはり熱烈で、昇格をかけてアウェイで戦ったさいたまブロンコスとのセミファイナルにも地元から多くのファンが訪れていた。14日には静岡市葵区で昇格祝賀パレードを催したが、そこには約2,000人のファンが集まり喜びを分かち合ったという。

また3位には、前シーズンに東京都板橋区から神奈川県横浜市にホームタウンを移転して2年目を迎えていた横浜エクセレンスが食い込んだ(レギュラーシーズンの順位は5位)。昇格を逃したとはいえ、成績としては2021-22シーズンの11位(19勝29敗、勝率.396)から40勝12敗(勝率.769)への大躍進だった。

4位はその横浜EXに3位決定戦で敗れたさいたま。レギュラーシーズンで43勝9敗(勝率.827)の2位という好成績を残した後、B2昇格がかかった静岡とのプレーオフ・セミファイナルを接戦の末に落とし、惜しくもB3残留となった。


横浜エクセレンスは2022-23シーズンに前シーズンの倍以上の勝ち星を記録する躍進を遂げた(写真はアンドリュー・ファーガソン[左]のディフェンスにアタックを挑むジョーダン・フェイゾン[右]/©月刊バスケットボールWEB)

2022-23シーズンのB3はリーグ全体として話題が豊富だった。新規参入だった東京Uが有明アリーナのメインコートでのホームゲーム(昨年10月9日のさいたま戦)に9,295人のファンを集めたのは、バスケットボール界全体にとって非常に明るいニュース。東京Uはシーズン中に同コートで4試合を開催したが、その4試合での合計来場者数はなんと30,807人(平均7,702人)に上る。これはバスケットボールのコンテンツとしてのポテンシャルがいかに高いかを示す数字だ。



今年1月15日の東京ユナイテッドBCと金沢武士団の一戦からの一コマ。この日の来場者数は8,008人という発表だった(写真は山下 輝[右]とマーカス・ダブ[左]の1対1/©月刊バスケットボールWEB)

リーグ全体にプレー自体のレベルアップも著しい。それはNCAAディビジョン1をはじめとした有力大学や海外の有力クラブで実績を積んだ外国籍ビッグマンがいるからというだけの話ではなく、日本国籍プレーヤー同士の切磋琢磨が続いてきたことと、昇格の強い意欲を持つクラブがB1レベルの実力を持つ日本国籍プレーヤーを獲得している結果だ。2023-24シーズンも、この傾向は間違いなく続いていくだろう。実際、新規参入の福井は早くも、2022-23シーズンに京都ハンナリーズのキャプテンを務めた満田丈太郎の獲得を発表している。ハイレベルでエキサイティングなリーグ展開はさらに前進していきそうだ。


新規参入の福井ブローウィンズは、B1で長年のキャリアを築いたベテランの満田丈太郎の獲得を発表した(写真/©B.LEAGUE)



文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

タグ: B3 B3リーグ

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