月刊バスケットボール10月号

女子日本代表候補21選手が発表、恩塚HC「力を出して晴れ晴れとした顔ができるようにしたい」

6月下旬のアジアカップに向けて代表活動がスタート


5月11日、味の素ナショナルトレーニングセンターで2023年度バスケットボール女子日本代表強化活動方針発表会見が行われ、アジアカップに向けての女子日本代表候補21選手を発表。恩塚亨ヘッドコーチは「ワールドカップで敗れた時の選手たちの顔が忘れられない。東京2020オリンピックでの顔も知っているだけに、力を出して晴れ晴れとした顔ができるように何とかしたい」と語った。

【表】女子日本代表チーム候補選手第1次合宿選手一覧を見る

女子日本代表は2021年に開催された東京2020オリンピックで銀メダルを獲得後、アシスタントコーチだった恩塚亨氏がヘッドコーチに昇格する形で始動。昨年は、オーストラリア・シドニーで開催されたワールドカップへの出場したものの、グループステージで1勝4敗となって決勝トーナメントには進出できず。9位に終わり、オリンピックに続いてメダル獲得は叶わなかった。

まず東野智弥技術委員会委員長が、ワールドカップについて「ボールが動いてフルコートでは動いていない、それは課題だった。しかし親善試合までは機能していたのは事実」「能力で上回る相手との戦い方の見直しが必要」「タイムシェアのやり方も再考が必要」と課題について説明。

続いて恩塚HCはワールドカップについて悔しい結果となったとコメント。「40分間 世界一のアジリティを発揮し抜く」というテーマのために、対戦チームの対日本への戦術、世界的な傾向も踏まえて、「速さの中でポジショニングにこだわる」「日本の強み(3Pシュート)封じへの対応で得点力を上げる」「プレーを壊しに来るディフェンスを超えるシステムの構築」と目指していく方向を発表。さらに世界のチームは“ノー3P、ノーレイアップ”という傾向にあるとし、エルボー、ローポストでオープンを作る戦術や一人の仕掛けに対してシンクロする、いつでも誰でも仕掛けられるという戦い方を目指すと語った。

会見で発表された21人の代表候補について、林咲希(ENEOS)がキャプテンとなり、PGに町田瑠唯(富士通)、センターに髙田真希(デンソー)にポジションリーダーを託したと紹介し、最適な戦術、戦い方を「コーチと選手、ポジションリーダーとのコミュニケーションで見つけ出したい」と語っている。

今後女子代表チームは、第1次強化合宿(5月8日〜18日)、第2次合宿(5月23日〜29日)、カナダ遠征(5月30日〜6月6日)、第3次合宿(6月13日〜25日)、三井不動産カップ2023(6月16日〜18日/高崎大会)を経てFIBA女子アジアカップ2023(6月26日〜7月2日、オーストラリア・キーセンター)に臨む。

大会6連覇を目指すFIBA女子アジアカップ2023では、ベスト4に入ることで来年2月に行われる「FIBA女子オリンピック世界最終予選」への出場権を得ることができる。



文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

タグ: 女子日本代表

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