月刊バスケットボール6月号

NBA

2023.05.09

サンズオーナーを押したヨキッチにNBAが300万円超の罰金処分

ヨキッチに罰金処分が下される


現地5月8日(日本時間9日)、NBAはナゲッツのニコラ・ヨキッチに2万5,000ドル(約337万円)の罰金処分を科したと発表した。ヨキッチは昨日サンズとのカンファレンス・セミファイナル第4戦の中で、観客席にいたサンズのマット・イシュビアオーナーと接触してテクニカル・ファウルをコールされていた。

【動画】ヨキッチがオーナーと接触したシーンを見る

問題のシーンが起きたのはサンズのホームであるフェニックス・フットプリント・センターで行われたカンファレンス・セミファイナル第4戦2Q残り2分36秒。ゴール下でパスを受けたディアンドレ・エイトン(サンズ)のシュートをヨキッチがブロックすると、ルーズボールに。ジョシュ・オコーギー(サンズ)が追ったものの、アウト・オブ・バウンズになり、左コーナー最前列にいたサンズのイシュビア・オーナーがキャッチする。

ボールを右脇に抱えたオーナーは、隣に飛びこんだオコーギーを起こそうとしたのだが、そこにヨキッチが近づいてきてボールを奪おうとする。しかしオーナーが抱えていたため、ヨキッチは取り残って転がっていってしまう。これでイラついたのか、ヨキッチは両手を前に出してボールを要求する際に左腕でオーナーを押してしまった。幸い、オーナーは転ぶようなことはなくイスに座っただけで済んだ。ちなみにオーナーの右隣には元ピストンズのアイザイア・トーマスがいたのだが、騒動の中でヨキッチの腰を両手で押さえている。

この試合後、ヨキッチは「先に私を触ったのはファンのほう。リーグは私たちを守るべきだと思う。彼はゲームに影響を与えていた。追い出されることになっていると思う」と語っていた。一方、イシュビア・オーナーは試合の翌朝、自身のツイッターに「昨夜のサンズの勝利は、今シリーズの中でも素晴らしい試合だった! それが唯一のストーリーであるべきだ。昨夜の出来事で誰かを出場停止にしたり、罰金を科すのは正しいことではない。私はヨキッチをリスペクトしている。あんな姿は見たくない。第5戦に向けて興奮しているよ! 頑張れサンズ!」とヨキッチに処分を下すべきではないと投稿していた。しかし、リーグは“観客と不適切な接触”との理由で罰金処分を科している。

オーナーの言葉どおり、試合はサンズが129-124で勝利してシリーズは2勝2敗のタイとなった。第5戦は現地5月9日東部時間22時(日本時間10日AM10時)からデンバーで行われる。



文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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