月刊バスケットボール11月号

開志国際が福岡第一を下して4年ぶり開催のKAZU CUPを制す!

チームを勢い付けた開志国際#5中島遙希(写真/山岡邦彦)

 数多くのチームを日本一に導いた名将・中村和雄氏の名を冠し、日本工学院八王子専門学校が主催する春の交歓大会「KAZU CUP」。その第9回大会が3月2123日、無観客で4年ぶりに開催された。

 

 全国の強豪校が集い、新チームの腕試しをする同大会には、2012年の第1回大会からこれまで名だたる選手たちが出場。過去には八村塁(レイカーズ)や富永啓生(ネブラスカ大)、河村勇輝(横浜BC)らが大会MVPに輝いている。今年は昨年のインターハイ王者・福岡第一や、ウインターカップ王者の開志国際をはじめ、全16チームが集まり熱戦を繰り広げた。

 

 大会方式はこれまでと同様、4チームずつ4ブロックに分かれて予選リーグを行い、1〜4位の決勝リーグで順位を決める方式。予選リーグの結果、1位リーグは開志国際、桜丘、福岡第一、八王子学園八王子の4チームで争われることになり、最後は開志国際が福岡第一との全勝対決を101-55で制して優勝を飾った。

 

「子どもたちは最後まで集中を切らさず戦ってくれました。ちょっとしたミスはありましたが、今の3月の段階からすると上出来、100点だと思います」と満足げに語った富樫英樹コーチ。勝因について「ディフェンスが良かったし、走ることができました」と語るように、福岡第一のお株を奪うような“堅守速攻”で主導権を握った。「これが本来やりたかったバスケット」と語るそうしたスタイルは、かつて富樫コーチが指導した本丸中を彷彿させるようなスピード感溢れるトランジションバスケット。今大会はケガ人がいたこともあって2ガード、時には3ガードの小柄なチーム編成となったが、しっかりと自分たちの強みを生かして優勝を飾った。

 

 また、富樫コーチは「あとは意外と#5中島(遙希)のリバウンドが、相手にとっては嫌だったと思います」とも付け加える。今年、#4澤田竜馬とともにダブルキャプテンを務める中島は、「去年より身長が落ちた分、今年はリバウンドやルーズボールも自分の仕事として大事だと思っています。それに去年はディフェンスを頑張るだけという感じでしたが、今年は平良や澤田にマークが寄る分、自分も得点に絡んでいきたいです」と、最上級生になってますます自覚を強めている様子。明るいムードメーカーでもあり、チームの大きなカギを握る存在となるだろう。開志国際は今後、全国交歓京都大会やスプリングマッチ新発田に出場し、さらにチームを磨いていく予定だ。

 

 一方、準優勝となった福岡第一は、主軸の一人である#44アピアパトリック眞(196cm)が、今大会の3日前に行われた全九州春季選手権大会で前十字じん帯を断裂し戦線離脱。チームはサイズダウンすることとなり、今大会は開志国際に悔しい完敗を喫した。ただ、エースの#17崎濱秀斗以外、昨年度まであまり出番のなかった選手たちが、強豪校との連戦で貴重な経験を積んだことは確か。抜群のシュート力を誇る#41森田空翔や、司令塔としてチームをまとめる#76山口瑛司ら、台頭しつつある選手たちの今後にも注目だ。福岡第一は決勝後、そのまま25日から始まる交歓大会「おきなわカップ」に出場すべく、会場を後にした。

 

 なお、3位決定戦では桜丘が八王子学園八王子を94-66で下して銅メダル獲得。また、2位リーグは2勝1敗が3チーム並び、得失点差で上から市船橋、仙台大明成、駒澤大附苫小牧、尽誠学園という結果になった。



取材・文/中村麻衣子(月刊バスケットボール)

タグ: 月バス 開志国際福岡第一

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