月刊バスケットボール5月号

日本初、世界2店舗目のジョーダン ブランドストアが渋谷にオープン - JORDAN WORLD OF FLIGHT SHIBUYAメディアプレビューレポート

ジョーダン ブランドが325日にオープンさせるブランドストア「JORDAN WORLD OF FLIGHT SHIBUYA」のメディアプレビューが、その二日前となる23日に行われた。原宿から渋谷方面に徒歩10分程度、明治通りに面した好立地にオープンする魅力満点のストアとあって、雨天の中多くのメディアが現地を訪れていた。


プレビューはナイキジャパン ジェネラルマネージャー兼VPの小林哲二とジョーダン ブランド社長クレイグ・ウィリアムズからの挨拶で始まり、ストアマネージャーの中村志保からの紹介を経てストアツアーという流れで行われた。

小林GMVPは、冒頭の挨拶で、「これまでデジタルで成功を収めてきたが、最近のお客様の買い方はデジタルもフィジカルもなくシームレス。様々なストアを出店していきたい」と近年のストア展開への意欲の背景を語った。ナイキは昨年4月にコンセプトストアNike Live2号店となるNIKE BY YOKOHAMAを横浜ビブレに、12月には神戸にもオープンさせるなど、小林の言葉どおりストア展開に積極的だ。


小林哲二ナイキジャパン ジェネラルマネージャー兼VP

JORDAN WORLD OF FLIGHT SHIBUYAは、ジョーダン ブランドとしてミラノに次ぐ世界で2店舗目、日本では初のオープン。世界的な旗艦店と位置づけされる重要なストアとなる。

「渋谷は我々にとって重要な拠点であり、バスケットボールとも大きなつながりがあります。線路の向こう側にはバスケットボールの聖地である代々木体育館もあり、カルチャーもパフォーマンスも兼ね備えた素晴らしい場所。ここでオープンさせていただけることを非常に光栄に思っております」。1964年の東京オリンピックでバスケットボールの会場となった代々木競技場第二体育館、2016年のBリーグ創設シーズンのグランドオープンとなる開幕戦の舞台となった第一体育館、その傍らには、誰もが楽しめるピックアップゲームのメッカとして知られるアウトドアコートもある。そんな渋谷の街で日本初のジョーダン ブランドストアをスタートさせることへの思いを、小林はそう語った。

ウィリアムズが語るストアの魅力は、いかにもジョーダン ブランドの社長らしく勢いを感じさせた。

「もしかしたら、店内を歩いているうちにちょっと背が伸びたような気持ちになるかもしれません。あるいはフリースローラインから飛び立てる、どんな挑戦も怖くない。そんな気持ちになるかもしれませんよ。メンズ、ウィメンズ、キッズのプロダクトと、驚くべきアスリートの物語に触れている間に、完璧にやる気が満ちてくるかもしれません。それでも驚かないでくださいね!」


クレイグ・ウィリアムズ ジョーダン ブランド社長

ストアマネージャーの中村は、自身を「JORDAN WORLD OF FLIGHT SHIBUYAのヘッドコーチ」と紹介した。学生時代はバスケットボールに情熱を燃やした身だという。「中学校ではキャプテン。高校では女子部がなかったので校長先生に直談判してクラブを作ってもらったんですよ!」。そのクラブで今も後輩たちが情熱を注いでいることが中村の誇りだ。

自身のバスケットボール・ヒストリーについてこんなふうに元気に語るマネージャーの存在も、ストアの魅力になるだろう。中村のほかにも、学生時代に全国レベルで活躍した経験を持つスタッフも控えているという。シューズを選ぶとき、着心地が良いだけでなくインスピレーションを得られるアイテムをほしいとき、彼らとの会話がその助けとなってくれそうだ。


中村志保ストアマネージャー

ストアは明治通り沿いのメディアスクエアビル1Fにある。エントランスに一歩足を踏み入れると、ストア内に続く通路の先にジャンプマンロゴが輝いていた。ストア内は広く、その中央にバスケットボール・コートのセンターサークルをイメージした待合場所のようなスペースがあり、その正面にある大型モニターにはジャンプマンロゴがあしらわれたユニフォームを着用した男女日本代表の姿が映し出されていた。そのモニターに向かって左側がメンズのエリア、左側がウィメンズとキッズ、そしてフットウェアのエリアだ。


エントランスからストア内へと続く通路

フットウェアが並ぶ区画にはくつろいでバスケットボールを語り合えるラウンジも用意されていた。そこにはエアジョーダンシリーズのスニーカーとともに、見覚えのある、あるいは初めて見るジョーダンの写真やポスターがあり、かつてこのストアからもほど近い美竹公園にジョーダンが寄贈したバスケットボール・コートに設置されていたジョーダンの実物大手形も壁に据え付けられている。










アプリで購入したスニーカーを受け取れるスニーカーズピックアップというエリアもある。この点は小林GMVPが触れていたショッピングのシームレス化への対応のひとつかもしれない。ほかにも来店客がデジタルコンテンツを作れるコーナーや、ジョーダン ブランドのアイテムをアパレルやアクセサリー類も含めカスタマイズ/パーソナライズできるワークショップと呼ばれるコーナーなど、来店客が楽しめる要素が詰まっている。

フットウェアエリアを出てメンズ、ウィメンズ、キッズのエリアに移ると、水色、ベージュ、白、黒の4色がキーカラー(キッズはオレンジと黒)をフィーチャーしたカラフルなアイテムのディスプレーが、ライフスタイルとパフォーマンスに大別されて展開されている。またウィメンズとキッズのエリアの間には、JORDAN WORLD OF FLIGHT SHIBUYAでしか買えないTシャツと日本代表関連アイテムが並ぶ。いずれも注目のプロダクトだ。



日本代表のユニフォームやTシャツにジャンプマンがあしらわれるようになったことで、ジョーダン ブランドとしても波及効果を感じられたことも、中村は話してくれた。「日本代表と一緒に戦えることが素晴らしいと思っています。こうした活動がスポーツを通じて力を生み出すということにつながるのかなと思いますし、私たちも代表チームをリスペクトしています」



JORDAN WORLD OF FLIGHT SHIBUYAは、ブランドとしてのこうした思いを、プロダクトを通じてアスリートとコンシューマーの両方と共有していく場所ともいえそうだ。

JORDAN WORLD OF FLIGHT SHIBUYA
所在地:東京都渋谷区神宮前6-25-14 神宮前メディアスクエアビル1F
オープン: 2023325日(土)



柴田 健/月刊バスケットボールWEB

タグ: マイケル・ジョーダン

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