月刊バスケットボール5月号

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2023.03.14

豪協会がトランスジェンダー選手への否定的発言を非難し、サポートすると表明

※写真はイメージ

元NBAボーガットのツイートが発端で騒動に


3月14日、バスケットボール・オーストラリアは「この24時間の間にソーシャルメディア上で否定的なコメントや傷つく言葉が使われたのを見て、失望している」と声明を発表した。これは前日、国内女子セミプロリーグにトランスジェンダー選手が入るという情報が出て、ソーシャルメディア上で否定的な意見が飛び交ったのを受けてのもの。

【SNS】否定的な意見が飛び交うきっかけとなったボーガットのツイートを見る

その発端となったのは、元NBA選手でNBLシドニー・キングスのマイノリティ・オーナーであるアンドリュー・ボーカット(元ウォリアーズ)のツイート。「今季、NBL1(セミプロリーグ・女子)のサウス・カンファレンスに、生物学上男性がプレーする予定になっています。包摂性(誰もが社会に参画する機会を持ち、排除されないこと)という言葉で、女子スポーツの尊厳が損なわれてもいいのでしょうか?」と投稿すると、トランスジェンダー選手に対して多くの否定的な意見が飛び交ったという。

その後、リーグを運営するバスケットボール・ビクトリア州は「我々は、2023年NBL1(女子)サウス・カンファレンスに対してのトランスジェンダー選手の申請を受けています。そのアスリートは、資格取得のプロセスが整うのを待っていました。そして要求されたすべての医学的、身体的要件と検査、そして要求された書類を提出しています。バスケットボール・オーストラリアと協力しており、2023年シーズンの選手資格取得の最終段階にあります。両団体は共同でトランスジェンダーや多様な性別の選手のためのガイドラインを作ろうとしています。特にビクトリア州の上級リーグで、公平性、包摂性、安全性のバランスを取りながらトランスジェンダー・アスリートの参加機会をサポートします」とサポートをすると発表。

さらに本日、バスケットボール・オーストラリアも「我々はすべての参加者が歓迎され、公正で包括的な環境を体験できる、万人のためのスポーツであることを誇りにしています。バスケットボール・ビクトリア州がトランスジェンダー選手のNBL1サウス・カンファレンスへの出場申請を受けたことが公表されて以来、この24時間の間にソーシャルメディア上で否定的なコメントや傷つく言葉が使われたのを見て失望しています。私たちは、バスケットボール・ビクトリア州が誠実に尊重しながら進めることをサポートするため、皆さんに忍耐と理解を求めるとともに、賛同を示してくれたコミュニティの人々に感謝します」とリリースを発表したわけだ。

また、トランスジェンダー選手が所属する予定のキルシス・コブラズも「(現在は)バスケットボール・ビクトリア州からの結果を待っているところです。その結果が出るまで当チームでトレーニングを続けます。関係者の健康が第一であり、私たちはすべてのメンバーをサポートし続けます」とサポートを続けると発表している。


文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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