ガソルの16が永久欠番に、式典では故コービーが語る動画も公開に
涙ながらにスピーチをしたガソル
現地3月7日(日本時間8日)、「クリプト・ドットコム・アリーナ」(ロサンゼルス)でのロサンゼルス・レイカーズ対メンフィス・グリズリーズのハーフタイムで、パウ・ガソル(元レイカーズ)の永久欠番セレモニーが行われた。目をうるませたガソルは、「こんな日が来るとは信じられなかった」と語った。
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セレモニーは、まず故コービー・ブライアントのバネッサ夫人からの動画メッセージからスタート。続いて生前に撮影していたコービーの動画が公開される。その中でコービーは「いずれ彼の背番号は、永久欠番となり、私(の番号)の横に吊るされることになります。パウ・ガソルの存在なくして2つのトロフィーを取ることはできませんでした。我々はそれをわかっているし、誰もが知っていることです。彼を長年支えてきたファンの前でスピーチをする日を、私は本当に楽しみにしています。きっと素晴らしい夜になるでしょう」とコメントする。その動画のあとコービー(8、24)の右隣に飾られた永久欠番16が披露されると、ガソルの目には涙が。
そしてガソルのスピーチへ。はじめにバネッサ夫人らに「ありがとうございます。愛しています、シスター。あなたたちのブラザーであることを誇りに思い、あなたの娘たちにとっておじさんであることを誇りに思います」と感謝を述べる。
そして「ここにいる皆さんの顔を見て、ただただ圧倒されています。このジャージーをまとい、この地でプレーし、チームを助けることができたのは名誉なことです。こんな日が来るとは信じられなかったと思います。毎日、まだ上達できると自分に言葉を掛けて、自分を追い込み、ベストを尽くしていました」とスピーチ。
さらに盟友コービーについて触れる。「ここで顔を見られない人についても話さないわけにはいきません」と語りだすとアリーナにはコービー・チャントが巻き起こる。
「私を高めてくれ、私を刺激し、より良いプレーヤーになるよう挑戦させ、すべてにおいてより良い人間になってくれたブラザー。私たちの多くがそうであるように、私は彼をとても恋しく思っています。私は彼を愛しています。 (娘の)ジジと一緒に彼がここにいてくれたらと、本当に思っています。でも、彼は誇りに思ってくれるはずです。彼はこの瞬間を楽しみにしてくれていたんですからね」と語った。
ガソルは2001年NBAドラフト1巡目3位指名を受けてNBA入り。メンフィス・グリズリーズで頭角を表すと2005-06シーズンではオールスター・ゲームに初選出され、2007-08シーズン途中にレイカーズへ移籍。そして2009年、2010年にはコービーと共にチャンピオンになっている。また、スペイン代表としては2006年に日本で開催された世界選手権(現ワールドカップ)で優勝を果たしたほか、オリンピックでは北京大会、ロンドン大会で銀メダル、リオ大会では銅メダルを獲得している。
文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)
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