月刊バスケットボール6月号

NBA

2023.02.27

残り2.2秒で決勝3P、オールスターMVPテイタムの劇的ウイナーで勝利「このようなショットを打つのは夢なんだ」

テイタムの決勝シュートでセルティックスが首位をキープ

僅差でイースト首位を走るボストン・セルティックスは現地2月25日(日本時間26日)、敵地でフィラデルフィア・セブンティシクサーズと対戦。4Q残り2.2秒、ジェイソン・テイタム(セルティックス)が決勝3Pシュートを決めて劇的勝利を果たした。

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オールスター後2戦目となったシクサーズ戦。セルティックスは前半、ジェイレン・ブラウンが16得点とチームを引っ張ったが、テイタムはわずか4得点に。シクサーズは、ジェル・エンビードの20得点の活躍もあってハーフタイムで56-50とリードしていた。しかし3Q、セルティックスはアル・ホーフォードが3Pシュート4本成功と爆発。80-78として4Qを迎える。

4Q、セルティックスはブラウン、ロバート・ウィリアムズ三世、デリック・ホワイトの得点などで残り7分11秒で95-85と2桁差をつける。流れをものにしたかに見えたが、シクサーズはここからエンビードが14得点と活躍。そして残り2分を切ったところ、ブラウンのシュートをエンビードがブロックして速攻につなげ、タイリース・マクシーが決めて103-102と逆に成功する。ここからは、取り合いの展開に。残り10.8秒、エンビードがフリースローを決めて107-107と同点となる。

そして残り5.9秒からのインバウンズ・プレイ。バックコートから走り込んだテイタムは、センターサークル付近でマーカス・スマートからパスを受けると、そのままドライブと見せかけて3Pシュートライン手前で急ストップ。トップから放った3Pシュートが残り1.3秒、リングに吸い込まれて110-107と逆転に成功した。

しかし、試合は終わっていない。すぐにプレイを再開したシクサーズは、エンビードがパスを受け取ってバックコートの3Pライン付近からシュート。これが見事決まってファンは喜んだが、シュートのリリースがわずかに遅く得点は認められなかった。

「このようなショットを打つのは夢なんだ。失敗したら最悪だけどね」と試合後、テイタムは満足気にコメントしている。一方、幻のブザービーターとなったエンビードは、「もっと早く打つべきだったけど、振り返ったらデリック・ホワイトがいて打てず、右側に移動するしかなかった」と悔やんだ。

これで44勝17敗、イースト首位を守ったセルティックスだが、2位ミルウォーキー・バックスとの差はわずか0.5ゲーム差。しかも、相手は14連勝中と勢いに乗っているだけに、イースト首位争いは注目すべき状況となっている。


文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

タグ: ボストン・セルティックス ジェイソン・テイタム

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