月刊バスケットボール6月号

Wリーグ

2023.02.20

女性がプレーし続けられる世界を作ろう - 国際女性デーに向け『Keep Playing プロジェクト』オリジナルロゴが決定

3月8日(水)の「国際女性デー」に向け、株式会社モルテン(本社:広島市西区、代表取締役社長:民秋清史)が28日に女性のスポーツ参加継続を呼びかける『Keep Playing プロジェクト』のロゴを発表した。2022年3月に始まったこのプロジェクトは、現在スポーツ参加を楽しんでいる、あるいは試合観戦などを通じて興味を持ちこれから始めたいと思っている女性プレーヤーや愛好者を力づけ、応援すること目的とするプロジェクトだ。




国際女性デー前後には、それぞれのリーグが「国際女性デーマッチ」も行う。Wリーグは3月4日(土)・5日(日)が開催日。その品向けて、『Keep Playing』のメッセージを込めてボールリレーを行う。

高卒後、女性ボーラーの73%がコートを去る…

モルテンが発表した資料によると、2021年のバスケットボール、サッカー、ハンドボールの女性競技登録者数は、高校生から18歳以上になるとバスケットボールで73%、サッカーで36%、ハンドボール82%減少するという。

バスケットボールでは男子でも傾向としては同じで、U18から一般の登録数変動は60%を超える減少幅にはなっている。ただ、これはあくまで登録者数であり、未登録で楽しむウイークエンド・ボーラー的な人々は含まれない。週1回、月2回、試合とまでは言わずとも軽くシューティングはしているというような愛好者の男女比率は、正確な数値がないものの、筆者の肌感覚としては圧倒的に男性が多いように感じているが、皆さんはどうだろう。

公園でプレーする人々や地域の大会に参加しているチーム数・人数から、オーバー18の女性では未登録ボーラーの比率はさほど多いとは思えない。仮にこの見方がおおよそ正しければ、U18から一般へと生活環境が移り変わるとともに、上記の73%よりも大幅な減少幅で、女性ボーラーは消えていっているということになる。

この状況に対する危機感が『Keep Playing プロジェクト』の根底だ。また、サッカーやハンドボールでも同様の傾向があることから、元々は昨年3月にWリーグとの取り組みとして始めたプロジェクトを、同年12月からはWEリーグとJHLにも拡大して3リーグ横断の展開としている。

ねらいの一つは「どんな競技レベルやライフステージでも、スポーツの持つ魅力に惹きつけられ、仲間と出会い、プレーを楽しみ、続けて欲しい」というメッセージを拡散すること。多くのスポーツをする人・みる人・支える人にこのメッセージを届けて興味・関心を刺激し、スポーツを継続する環境の改善につなげることを目指している。

ロゴ発表当日は、Wリーグ(バスケットボール)、WEリーグ(サッカー)、JHL(ハンドボール)と国内女子トップリーグ3団体からアスリートを招いて座談会も開催された。

Wリーグからは岡 萌乃(山梨クィーンビーズ)と水野菜穂(東京羽田ヴィッキーズ)の二人が参加。WEリーグの黒沢彩乃(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)、松原有沙(ノジマステラ神奈川相模原)、JHLの横嶋 彩(プレステージ・インターナショナル アランマーレ[オンライン参加])、グレイ クレア フランシス(オムロン・ピンディーズ)とともに、競技を横断してスポーツを続ける楽しさや悩み事を話し合った。座談会の内容は、今後各リーグウェブサイトで公開される予定だ。



文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

タグ: モルテン

PICK UP