月刊バスケットボール8月号

Bリーグ

2023.02.04

渡邉飛勇が琉球ゴールデンキングスでいよいよB1デビューか

©琉球ゴールデンキングス

琉球ゴールデンキングスが2021年のオフに獲得した身長207cmのビッグマン、渡邉飛勇が、獲得直後の大ケガという試練を乗り越えいよいよ実戦のエントリー可能となり、Bリーグでのデビューを飾ろうとしている。


渡邉は2021618日に琉球入りが報じられた後、同年94日に行われた秋田ノーザンハピネッツとのプレシーズンゲームで右橈骨頭を骨折。その後3度の手術とアメリカでのリハビリに取り組んできた。しかし昨年1124日のインジュアリーリスト登録から約2ヵ月が過ぎた今年22日に同リスト抹消と選手登録申請に至り、4日(土)の富山グラウジーズ戦からエントリーが可能な状態となった。

琉球入り発表時には「(ブースターの前で)アイランド・スタイルのバスケットボールをするのが楽しみ」と語っていた渡邉はどのようなパフォーマンスを見せるだろうか。サイズと運動能力を備えた渡邉のポテンシャルの高さは明らかだ。ただしその一方で、高校2年時まではバレーボールを中心にやっていたこと、長期のリハビリで実戦から離れていたことなどから、B1レベルでの活躍はというハードルが低いものであるはずがない。

昨年1214日に沖縄アリーナで行われた京都ハンナリーズとの一戦後、桶谷 大HCは渡邉の戦列復帰後の起用に関して、「飛勇自体がどれくらい試合に出られるかはまだまだ未知数。そこまではビッグマンに何かあったときに(植松)義也がやる必要性があると思っています」と話していた。その夜からすでに1ヵ月以上が過ぎているので、状況が変化・前進していることはもちろん推察できる。ただ、桶谷HCの以下のようなコメントを聞くと、即戦力という考えにはなりにくいように感じられた。


「本当に飛勇の状況次第です。試合に出られるようになったら、彼を出した方がいいのか、もしくは義也を出した方がいいのかという選択に迫られます。そのときに飛勇が良くなくても出していくというところまでは、僕は決断に至っていません。これからの状況次第だと思っています」


日本代表で公式戦9試合に出場、沖縄アリーナでダンクも

それでも渡邊の戦列復帰は、琉球という単一クラブに対してだけでなく、今後の日本代表のチーム構成にも影響を及ぼす注目事項だ。今夏のワールドカップがどうなるかは別としても、パリ2024とその後も見据えたチーム作りの中で、渡邉のポテンシャルと成長に目を向けないわけにはいかない。

渡邉の学生時代を振り返ると、ポートランド大での2シーズンは43試合に出場して3.9得点、2.9リバウンド、フィールドゴール成功率52.4%という数字。その後転入したカリフォルニア大デービス校での出場機会は2試合にとどまっており、平均3.0得点、2.0リバウンド、フィールドゴール成功率33.3%というアベレージだった。

日本代表としては、2019年にウイリアム・ジョーンズカップでの8試合、FIBAアジアカップ2021予選での1試合の計9試合公式戦に出場している。前者ではインドネシア戦で10得点、イラン戦で12得点と2桁得点を2度記録し、平均5.3得点、4.0リバウンド、フィールドゴール成功率66.7%のアベレージを記録した。

渡邉は東京2020オリンピックに向けたウォームアップでも、20216月にイランを相手に仙台市と奥州市で戦った日本生命カップ20213試合、その後の7月に沖縄アリーナで行われた日本生命カップ2021でハンガリー、ベルギー、フィンランド相手の3試合に出場した。これらの6試合では平均1.3得点、2.2リバウンド、フィールドゴール成功率44.4%のアベレージ。東京2020オリンピック本番ではロスターに名を連ねただけに終わったが、ベルギーとの一戦で新天地となる沖縄のブースターを前に豪快なダンクを成功させ、その後の飛躍への期待を膨らませてくれた。


「悪夢のような大怪我から約15ヵ月、3度に渡る手術と血の滲むようなリハビリを経て渡邉選手が戻ってきます。皆さま、多くの応援をよろしくお願いします」。2日にキングスが発信したリリースは、大きな期待を込めてこんなメッセージで締めくくられている。



取材・文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

タグ: 琉球ゴールデンキングス

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