月刊バスケットボール5月号

技術&戦術

2023.02.05

河村勇輝大解剖(3)<すごさを検証!シュート編>[リバイバル記事]

“忘れることのできない3Pシュートが10本中0本”


福岡第一高時代、ウインターカップ連覇に導くなど“高校No.1ガード”として大活躍していた河村勇輝(現Bリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」)。多くの人々を魅了する華麗なプレイの秘密を3つの視点から検証した。今回は「シュート」編である。 ※『月刊バスケットボール』2019年8月号に掲載したものを再編集した記事になります

【写真】ステップバック3Pシュート練習をチェック

勝負強いシュートが光る河村。緊張感のある場面でも決められるのは、幼いころからの練習の賜物だろう。特に小学5〜6年生の時には、300本インのシューティングをしたあと、連続シュートのオリジナルメニューを自宅の庭のゴールでひたすら練習。さまざまなシュートに“連続○本”というハードルを課すことによって、「決めなければいけない」という緊迫した状況で決め切る力を培った。

また高校でも、毎朝毎夜のシューティングを欠かさない。その熱心な姿勢の裏には「シュートがあまり得意ではない」という思いがあるからだ。特に河村が「一生忘れられない」というのが、高校1年生のウインターカップ準決勝(vs.福岡大附大濠)。この時、河村はディフェンスに引いて守られ、3Pシュートが10本中0本だった(試合は58-61で敗戦)。耐え難い悔しさをバネに練習を重ね、シュートも大きな武器にした。

ちなみに毎朝毎夜のシューティング(合計1時間半〜2時間程度)では、合計500本インのシューティングメニューを行っているという。さらに「試合よりも負荷をかけて厳しい状況を作る」のが河村流で、例えばステップバックの3Pシュート一つ取っても、限界まで大きくステップバックして打つ。負荷のかかった状況でも決められるようになると、試合で打つ時に楽に感じられるのだそうだ。


タグ: 河村勇輝

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