月刊バスケットボール1月号

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2023.01.30

ギリシャで活躍続くオコエ桃仁花、2桁得点アベレージを維持中

今シーズンからギリシャに渡ってエレフテリア・モシャトウ(AO Eleftheria Moschatou)で活躍中のオコエ桃仁花。ギリシャの女子プロA1リーグの第18週を終えた時点で、16試合に出場して平均11.7得点、6.5リバウンド、1.7アシストとハイレベルなパフォーマンスで貢献している。持ち味の一つとする3Pショットもまずまず好調で、36.2%の成功率は得点、リバウンドとともにチーム2位の好成績だ。


3P成功率は、昨シーズン富士通レッドウェーブで記録した38.1%に近い水準。一方で、よりフィジカルなギリシャA1リーグにあってリバウンドが昨シーズン(平均6.1本)を上回っているのは高く評価されるべき点だろう。リバウンドはフリースロー成功率86.3%(チーム1位)とともに、Wリーグ時代を含めてもキャリアハイのアベレージでもある。強みを生かしたプレーぶりで、東京2020オリンピック銀メダリストの面目躍如と言ってよいのではないだろうか。


©FIBA.Tokyo2020

日本時間129日(ギリシャ時間28日)の直近の一戦(ハニア[OA Chania]とのアウェイゲーム)で、前半の約9分の出場のみでシーズンローの2得点に終わっており、チームも68-100と点差をつけられて黒星を喫しているのは気にかかるものの、ここまでレギュラーシーズンの通算成績も107敗で12チーム中の4位と、好位置につけている。モシャトウは12月の初めにヘッドコーチの辞任も伝えられたが、ギリシャバスケットボール連盟公式サイトの記述によれば、国内のカップ戦でも3月に行われるファイナルフォーへの進出を決めており、リーグ戦とカップ戦の二冠達成に向けても好位置につけている状態だ。


11月に同サイトで公開されたオコエ自身のインタビューでは、ギリシャA1の印象として「日本にはない体の強さがあります。日々成長できる場所と考えてここに来ました」とのコメントが紹介された。日本の焼き鳥に似たギリシャの庶民料理スブラキを楽しんだり、言葉の壁がある中でもチームメイトの助けで良好なコミュニケーションができていることなども報じられていたが、その後の安定感のあるパフォーマンスは、現地の生活に馴染みつつあることの証しともとらえられる。自身のインスタグラムアカウントで年明けに投稿されたメッセージでも、「2022年は自分で決断して飛び出した海外挑戦。良いことばかりではないけれど、新しい出会いや環境に毎日刺激をもらってます。」とオコエらしい前向きな言葉を明るい笑顔とともに発信した。

2月には、今シーズンのA1における2強と言えるオリンピアコス(Olympiakos SP=同161敗で2位)とパナシナイコス(Panathinaikos AO=現在171敗で首位)を相手に戦う終盤戦のビッグゲームが待っている(オリンピアコスとの試合は本来117日[ギリシャ時間16日]に予定されていた試合が延期となったもの)。前半戦での対戦ではオリンピアコスには47-88(オコエ自身は10得点、2リバウンド)で、パナシナイコスには58-84(同7得点、1リバウンド)と点差を開けられて敗れたが、今回はどうなるか。レギュラーシーズンの残りはあと5試合。オコエの活躍に注目だ。

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文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

タグ: オコエ桃仁花 エレフテリア・モシャトウEleftheria MoschatouギリシャA1

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