八村 塁がレイカーズにトレード決定 – ウィザーズはケンドリック・ナンと将来のドラフト指名権を獲得
八村がレブロンのいるレイカーズへ
2019年に日本人として初めてNBAドラフト1巡目(9位)指名を受け、以来ワシントン・ウィザーズで活躍してきた八村 塁が、ケンドリック・ナンと将来のドラフト指名権(2023年2巡目、2029年2巡目、2028年は両チームの2巡目指名権自体を交換)に代えてロサンゼルス・レイカーズにトレードされたことを、日本時間1月24日(北米時間23日)にNBAインサイダーのエイドリアン・ウォジュナロウスキーがソーシャルメディアで発信した。
【写真】八村塁にレイカーズジャージーを着せた合成写真がこちら
レイカーズはボストン・セルティックスとならび、リーグ最多タイのチャンピオンシップ17回獲得を誇るチーム。八村は史上最高のプレーヤーの一人とされるレブロン・ジェームズのチームメイトとなるとともに、コービー・ブライアントをはじめとした超大物レジェンドの数々が築いた輝かしい伝統を持つフランチャイズで、新たなスタートを切ることとなる。
レイカーズにはかつてのチームメイトであるラッセル・ウエストブルック、トーマス・ブライアントらも所属している。今シーズンは主力の一人であるアンソニー・デイビスが故障欠場中なこともあり、トレード発表同日時点で22勝25敗(勝率.468)のウエスタンカンファレンス12位と厳しい状況に置かれているが、ウエストは混戦で5位のダラス・マーベリックス(25勝23敗、勝率.521)までわずか2.5ゲーム差であり、八村の加入により後半戦の反撃に弾みがつくことが期待できる。
八村は日本時間22日(北米時間21日)のワシントン・ウィザーズ対オーランド・マジック戦でキャリアハイに並ぶ30得点を記録し、138-118の勝利に貢献したばかり。今シーズンは現時点で30試合に出場して平均13.0得点、フィールドゴール成功率48.8%、3P成功率33.7%、フリースロー成功率75.9%、4.3リバウンド、1.2アシスト、0.4スティール、0.4ブロックというアベレージで、シーズン開幕から間もなくの日本時間11月3日(北米時間2日)には、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦で10得点を挙げてキャリア通算2000得点を達成した。4シーズン通算では177試合の出場で平均13.0得点、フィールドゴール成功率47.9%、3P成功率35.6%、フリースロー成功率77.6%、5.1リバウンド、1.4アシスト、0.6スティール、0.2ブロックの数字を残している。
ルーキー時の契約が満了となる今シーズンは、NBAジャパンゲームスで凱旋を果たすという大きな出来事があった。一方で、序盤戦からシーズン終了後にウィザーズを去る可能性が取りざたされ、トレードデッドライン(北米東部時間2月9日午後3時)が近づく中、直近の数週間はそれがシーズン半ばに起こる可能性が話題になっていた。
ワシントン・ポスト紙ウェブ版は、マジック戦の直後に行われたやりとりを報じる中で、八村がトレードの要求を出したかどうかとの問いかけに「ノーコメント」と答えたものの、チームにおける立ち位置に居心地の悪さを感じている様子を伝えていた。バスケットボール・プレーヤーとして望まれる場所にいたい、自分のプレーを好んでくれる場所がいい、信じてくれて自分らしくいられる場所がいい。そんな八村の言葉は、移籍が近づいていることを感じさせた。
なお。AP通信社が報じるところでは、このトレードはまだ正式ではなく、リーグが認めたものでもない。公式に成立するのは日本時間25日以降の見込みのようだ。
ナン身長は現在4年目を迎えている188cmのコンボガードで、身長203cmのパワーフォワードである八村とはポジションが異なるプレーヤーだ。今シーズンのアベレージは39試合の出場で平均6.7得点、フィールドゴール成功率40.6%、3P成功率32.5%、フリースロー成功率81.0%、1.4リバウンド、0.9アシスト、0.3スティール、0.1ブロックとなっている。
文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)