月刊バスケットボール6月号

Bリーグ

2022.11.25

横浜EX、鹿児島、静岡の3チームが同率で首位を争うB3リーグ - 第8節の見どころ

 11月20日までの第7節を終えて、B3リーグは混戦状態が続いている。首位に立っているのは第7節に山口ペイトリオッツを相手に連勝した横浜エクセレンス(12勝2敗、勝率.857)。しかし、鹿児島レブナイズとベルテックス静岡も同率で、岩手ビッグブルズとトライフープ岡山も11勝3敗(勝率.786)でぴたりとつけており、上位5チームは1ゲーム差以内だ。


6位以下では、9勝5敗(勝率.643)の同率でさいたまブロンコスと6位争いをしている東京ユナイテッドBCの健闘が光る。第7週にはアウェイで静岡との連戦をスプリット。Game2では、チームとしてロングレンジを一つの武器としている静岡の3Pショットを31本中8本成功のみ(成功率25.8%)にとどめ、78-59で勝利した。この試合での東京Uは、ベテランコンビの宮田 諭と齋藤 豊が3Pショットを計6本すべて成功(宮田が2/2、齋藤が4/4)させ、チームとしての3P成功率も57.1%‘21本中12本成功)と高確率。ディフェンスでは静岡を今シーズン最少得点に封じた。

 


直近8試合で7勝1敗と好調の東京U。ベテランから若手までバランスの良い活躍でチームが好転している(写真左=齋藤 豊、右=宮田 諭)


プレーオフ圏内の8位争いでは、東京八王子ビートレインズと金沢武士団が6勝8敗(勝率.429)の同率でやはりしのぎを削っている。山口は横浜EXへの連敗により5勝9敗(勝率.357)となり、10位へと順位を落とした(湘南ユナイテッドBCと同率)。

 


第8節ではまず、25日に東京Uがいまだ勝ち星なしで14連敗中のしながわバスケットボールクラブとホームで対戦。八王子も同日、1ゲーム差で11位の湘南とホームゲームを戦う。東京Uはこの連戦をしっかり勝ち切ることができれば、新規参入ながら今シーズンのプレーオフ進出に向けた希望も膨らみそうだ。25日からの2つの対戦と、土日に金沢がホームに埼玉を迎える2連戦の結果はいずれも、レギュラーシーズン終盤の順位争いにも影響を及ぼす要素になるかもしれない。

 


埼玉のグランド・シットン(左)と金沢の奥田雄伍(右)。シットンは3Pショット成功数がチーム1位で、成功率42.9%もチーム3位と埼玉のオフェンスを支えている。奥田は金沢の日本人プレーヤー中で平均12.6得点と2.8アシストがトップで、1.9アシストはチーム全体のトップ。両チームの対戦では彼らの活躍もカギとなりそうだ


首位攻防戦では、岡山が横浜EXをホームで迎え撃つ2連戦も面白い。岡山はここまで上位4位以内のチームとの対戦が静岡との2試合しかなく、いずれも黒星を喫している。第7節のしながわ戦Game2では、アドネシー・ジョシュア・ブラマーの42得点という爆発に手を焼き91-87と接戦を強いられながら辛くも勝利したが、このまま上位争いに踏みとどまり勢いを保つ上では、横浜EXに対してぜひとも勝ち星が欲しいところに違いない。一方の横浜EXは第7節に、フロントラインの新戦力として活躍中のベイリー・スティールを欠きながら山口をGame1で95-85、Game2で99-65とねじ伏せている。岡山との激突でよいバスケットボールができれば自信を深める好材料となるだろう。

 

 鹿児島は4勝10敗(勝率.286)で13位の豊田合成スコーピオンズと、静岡は山口との対戦。両チームとも、下位チーム相手の対戦を取りこぼさず勝っておきたいところ。逆にアップセットが起こるようなら、横浜EXをさらに勢いづける材料にもなりそうだ。

 


第7節で首位に立った横浜EXの石田剛規HC。平均91.9得点はリーグトップ、75.1失点はリーグ7位と攻守でうまくチームの力を引き出せている


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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