月刊バスケットボール8月号

車いすバスケ銀メダリスト・藤澤潔さんやお笑い芸人・もう中学生さんらがパラスポーツイベントに登場! 「第5回NAGANOパラ★スポーツデー」が開催

 

【多くの参加者が藤澤潔さんやもう中学生さんたちとパラスポーツを楽しむ】

 

11月19日・20日、「第5回NAGANOパラ★スポーツデー」が長野県長野市にあるホワイトリング(長野市真島総合スポーツアリーナ)ほかで行われた。

 

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このイベントは、長野パラリンピック開催(1998年)から25周年を迎えるにあたり、そのレガシーを未来へ継承していく目的で開催されたもの。年齢や性別、障がいの有無に関わらず、相互に協力し合いながらパラスポーツを楽しめる環境づくりを目指して、多くの参加者が集まり、車いすバスケやボッチャ、ブラインドサッカーなどさまざまな種目が体験できるイベントとなった。

 

初日の19日は、東京2020パラリンピック・車いすバスケットボール競技で銀メダルを獲得した藤澤潔さんがゲストとして参加。

 

「小さいころからホワイトリングでバスケットボールをしていたのでこういった形で戻ってくることができて、うれしいというのが素直な感想です。参加者の皆さんから“パラリンピック応援していましたよ”と言っていただき、喜びを感じました。長野県では2028年に全国障害者スポーツ大会が開催されますし、パラスポーツももっと盛り上がっていってほしいという思いもあるので、こういうイベントに関わることができてよかったです」と、藤澤さん。エキシビションゲームの解説や体験イベントだけでなく、パラリンピックで獲得した銀メダルを披露し、会場を盛り上げた。

 

「障がいの有無を問わず、ぜひ、いろいろな人に体験してもらいたいです」と、車いすバスケのイベントで盛り上げた藤澤潔さん。引退した現在は普及活動だけでなく、現役選手の活動のサポートや母校(長野工業高等専門学校)で客員准教授を務めるなど幅広い活動を行っている。

 

「長野は1998年冬季にオリンピックとパラリンピックをすでに経験している県ということが、何よりも強み。町の中に大きな施設があって、オリンピックのエンブレムがあり“特別なことがあった町”と感じられる場所。今後パラスポーツの熱が高まっていく可能性を非常に感じます」(藤澤さん)

 

「福祉の授業で興味が沸いて参加した」という丸子修学館高校2年生の大塚ひよりさんと小林亜夢さんは、「いろいろな世界を知ってほしい」と、引率した社会科の金子正和教諭とともに車いすバスケを体験。

 

車いすバスケットボールの体験会に参加した丸子修学館高校2年生の大塚ひよりさん(左)と小林亜夢さん(右)

 

競技用車いすに乗ってみて「思ったよりも動きやすいし軽い」と驚いた様子。しかし、その後、実際にボールを持ってコートを動いてみると「思うようにいかなかった」と苦笑い。「でもとても楽しい経験ができました」と、笑顔で振り返っていた。

 

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そのほか、お笑い芸人で地元長野市出身のもう中学生さんやスカチャン(ヤジマリー。さん、宮本和幸さん)、東京2020パラリンピックやり投げ6位入賞の白砂匠庸選手らも、一般の参加者たちとさまざまパラスポーツで汗を流した。

 

真剣勝負の中にも笑いあり。ボッチャだけでなく、フロアボールやゆるスポーツなどにも次々と参加し、最初から最後まで会場中を盛りあげたもう中学生さん

 

ボッチャ大会に参加した地元長野市出身のもう中学生さんは、「とてもステキなイベントで、普段お笑いのネタでしか体を動かす機会がないので、大好きな地元でたくさんの方とふれあい、一緒にスポーツができて楽しかったです。ボッチャは、これまで何度か体験しているのですが、いろいろな方と共にプレーできますし、しかも戦いという感じはなく、みんなと仲良くなれて、団結力が深まる。素晴らしい競技だな、と改めて感じました」と、子どもや障がいのある方々との笑いあふれる真剣勝負で、絆を深めていた。

 

このほか会場では、さまざまなパラスポーツ体験のほか、話題のゆるスポーツ、パラリンピックに関する展示、障害者福祉施設で製造した食品販売などが行われ、パラスポーツの魅力・楽しさを再発見した一日となった。

 

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