月刊バスケットボール5月号

NBA

2022.11.17

渡邊雄太3Pショット2本成功11得点、12試合経過して3P成功率リーグ3位

 

渡邊雄太、3P成功率リーグ3位に!!

 

 渡邊雄太(ブルックリン・ネッツ)が好調さを印象づける活躍をしている。左足首ネンザによる離脱から復帰後2試合目となる日本時間11月16日(北米時間15日)のサクラメント・キングスでは、19分17秒プレーして11得点、2リバウンド、1アシスト。フィールドゴールは8本中4本成功で、そのうち5本中3本が3Pショットだった。

 

【表】NBA3Pシュート成功率ランキングTOP10(現地11月16日終了時点)をチェック

 

 ネッツは遠征の疲れからか、特に第2Q以降失速して121-153の大敗を喫した。そのため渡邊は、第4Qまるごと出番なしという状況だったが、2試合連続の2桁得点となっている。この試合を終えた時点で12試合に出場し、平均16.8分の出場で6.5得点、フィールドゴール成功率58.5%、3P成功率51.7%、2.6リバウンド、0.7アシスト、0.3スティール、0.6ブロックのアベレージ。まだ3本のみとアテンプトの少ないフリースローが成功率33.3%と芳しくない数字だが、それ以外は堅調と言える。得点、フィールドゴール成功率、3P成功率、ブロックショットはキャリアハイペースだ。

 

 特筆すべき数字は3P成功率で、上記の51.7%はリーグ全体の3位にあたる好成績。シューターのセス・カリーとジョー・ハリスが故障明けでまだ本調子とは言えない中、渡邊のロングレンジ・シューティングはケビン・デュラントを軸としたネッツのオフェンスを機能させる貴重な武器となっている。

 


NBAには3Pショット成功率の公式ランキング入りに関して、「82 three-point field goals made(82本以上の3Pショット成功)」との規定がある。つまり82試合で平均1.0本以上成功し、相応の確率を残せばこのランキングに名を連ねることができる。

 

 渡邊はここまでアテンプトが平均2.4本、成功数が1.3本でそれが可能なペースだ。ただし、渡邊はショットメイカーではあるもののハイボリューム・シューターではなく、その能力がディフェンス力、トランジションとハーフコートゲームでのオフェンスにおける総合的な貢献の一部として発揮できていることが出場機会獲得の要因となっている。今後も好調を維持・向上していくには3Pショット自体へのフォーカス以上に、総合的な働きを続けることが重要となるだろう。いずれにしても非常に注目すべき状況だ。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)

 

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