月刊バスケットボール10月号

NBA

2022.11.11

出場停止処分のアービングに対して、ナイキ名誉会長が批判「永久に契約しない可能性が高い」

 

【ナイキ名誉会長がアービングについて言及】

 

11月11日、ナイキの共同創設者で名誉会長を務めるフィル・ナイト氏は、CNBCの取材に対して反ユダヤ主義の映画をSNSに投稿したことがきっかけとなり、出場停止処分を受けたカイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)に対して永久に契約しない可能性が高いと語った。

 

【動画】CNBCの取材を受けるナイト名誉会長とブラウンのツイートをチェック

 

アービングの問題は先月末に、反ユダヤ主義の映画をSNSに掲載したことが発端。多くの批判を受けると、アービングは「反ユダヤ主義者というレッテルは真実ではない」とツイートで反応した。一連の騒動を受けてネッツは2日にアービングとチームそれぞれが、人権侵害と戦う組織に対して50万ドル(約7,360万円)を寄付し、今後も協力していく予定など発表。さらにアービングの“責任を取ります”という言葉も紹介したが、翌日のメディアセッションでアービングは、反ユダヤ的信念を持っていないと拒否せず、また映画に憎悪的な内容があるとも認めず。これを受けてネッツが追加の声明を発表。「彼は現在チームに関わるのはふさわしくないと判断し、有害な影響に対して改善する策が満足に講じられるまで無給とし、最低5試合の出場停止処分を科すことにする」としていた。

 

ネッツの発表を受けて、ナイキはすでに契約を即時停止し、予定されていたシグニチャーモデル「カイリー8」の販売を中止すると発表している。今回のCNBCの取材に対し、「一線を越えた」とアービングついて言及したナイト氏は「我々は誰と契約し、いくら支払うかを見て、そのアスリートがどれだけ優れているかだけでなく、その人間の性格も見ている」と語った。ESPNの報道によると、アービングはナイキから年間1,100万ドル(約15.6億円)の報酬を受けているという。

 

こういったナイキの動きに対して、NBA選手会のバイスプレジデントを務めるジェイレン・ブラウン(ボストン・セルティックス)がツイッターで「ナイキはいつから倫理を気にするようになったんだ?」と牽制している。

 

文/広瀬俊夫(月バス.com)

 

【動画】CNBCの取材を受けるナイト名誉会長とブラウンのツイートをチェック



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