月刊バスケットボール5月号

NBA

2022.11.03

八村 塁が自身7度目のダブルダブル達成で通算2000得点到達! - ウィザーズは連敗脱出

 ワシントン・ウィザーズの八村 塁が、今シーズン初めて10得点、10リバウンドのダブルダブルを記録し、ウィザーズの121-111の勝利に貢献した。八村のダブルダブルは、一昨シーズンの2021年3月21日(北米時間)に行われたブルックリン・ネッツとの対戦で20得点、10リバウンドを記録して以来のことで、キャリア全体ではデビュー戦を含め7度目となる(下表参照)。また、この試合での10得点で八村はキャリア通算得点が2001に到達し、一つのマイルストーンを通過した。

 

 八村は得点とリバウンド以外に4アシスト、1ブロックも記録。ウィザーズは連敗を3で止め、4勝4敗でイースタンカンファレンスの7位につけている。

 

 

☆八村 塁のダブルダブル記録(P=得点、R=リバウンド、A=アシスト、S=スティール、B=ブロック)

2019-20シーズン

2019, 10/23 ダラス・マーベリックス 14P, 10R(プロデビュー戦)
2019, /12/10 シャーロット・ホーネッツ 18P, 12R, 2A, 1S
2020, 2/9 メンフィス・グリズリーズ 12P, 11R, 1A

2020-21シーズン

2021, 2/8 シカゴ・ブルズ 19P, 10R
2021, 3/13 ミルウォーキー・バックス 29P, 11R, 1A, 3S
2021, 3/21 ブルックリン・ネッツ 20P, 10R

2022-23シーズン

2022, /11/2 フィラデルフィア・セブンティシクサーズ 10P, 10R, 4A, 1B

※日付はすべて北米時間

 

 

 この試合でのウィザーズは、得点面ではセンターのクリスタプス・ポルジンギスが30得点、ガードのビールが29得点、フォワードのカイル・クーズマが19得点と各ポジションの核となるプレーヤーが期待に応える活躍を見せた。また、競った展開となった終盤にチームディフェンスが威力を発揮し、最後の約4分半にシクサーズのフィールドゴールを2本のみに封じたことが大きな勝因となった。


八村はこの試合でもベンチからのスタートだったが、直近4試合で減少傾向にあった出場時間が今シーズン最長の32分53秒まで伸び、ディフェンスを引き締めた第4Q終盤にもコートに立っていた。5本のフィールドゴールによる得点シーンはいずれもペイント周辺でのプレー。サイズのある相手にパワーで押し勝つ場面あり、小柄なガードとのミスマッチを認識して優位なポジションで決める場面あり、リバウンドに飛び込んでのプットバックありと、ゴール近辺でのフィニッシャーとしての能力の高さを印象づけた。また、今シーズン最多となったアシストの側面でも、ブラッドリー・ビールとの絶妙のコンビネーションから得点を生んだ場面が2度あり、別の場面では味方がゴール付近でミスマッチになり優位な状況を見つけてすかさずパスを送るなど、有能なプレーメイカーぶりも示してみせた。


八村はここまで開幕以来8試合すべてに出場し、平均11.0得点、5.8リバウンド、1.3アシスト、0.3スティール、0.6ブロックというアベレージ。ブロックショットはキャリアハイのペースでリバウンドはルーキーシーズン以来2番目に良い数字となっている。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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