月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2018.01.06

機先を制した千葉&三河が天皇杯決勝へ!

相手より先に動き、相手の計画をくじきつつ自らの計画を着実に遂行することを『機先を制する』と言うが、今日の天皇杯・準決勝2試合は、まさにその言葉通りの展開となった。  

<千葉100‐63京都> 「出だしからタフでアグレッシブなディフェンスをして、自分たちの走るバスケットができた」と試合後にコメントしたのは、千葉ジェッツ#34小野。レギュラーシーズンで3勝1敗と勝ち越している京都ハンナリーズから会心の勝利を得ることができたのはスタートダッシュに成功したからだ。   まず、というか終始、流れをつかんでいたのは千葉。指揮官の大野ヘッドコーチ(HC)が「ディフェンスからトランジションオフェンスにつなげられた」と振り返ったように、守っては“#34スミスにいいポジションを与えない”“3Pシュートをノーマークで打たせない”という試合前の目論見通りに進め、攻めては小野、#11西村、#27石井、#8ライオンズ外角からのシュート、#10チェンバース、#21エドワーズのペイント内へのアタックで着実に加点。前半を終えて50‐27と大きくリードしたことで、勝負は決したと言っていいだろう。   この流れは後半になっても大きく変わることはなく、結局、千葉は100点の大台に乗せての勝利。この時点でまだ決勝の相手は三河と決まっていなかったが、大野HCが「個の力を結集してグループとして戦うことがポイント」と言えば、小野は「チームとしてやりたいことができている」とコメント。天皇杯2連覇に向け弾みをつける勝ち方となった。    

<三河87‐68川崎> 接戦になると予想されたシーホース三河×川崎ブレイブサンダースの一戦は、「レギュラーシーズン最後の試合でやられたので、今日は“やられてはいけない”ことへのディフェンスがしっかりできた」と三河・鈴木HCが振り返った展開に。その“やられてはいけない”ことは相手選手ひとりひとり細かく決められており、例えば「#22ファジーカスであればペイントエリア内でキャッチ&シュートをさせないこと。#14辻であれば3Pシュートを打たせないこと」(鈴木HC)だったという。   そのディフェンスが機能したことで「オフェンスも良くなった」(鈴木HC)という三河は、ミスマッチになった#32桜木を軸に、#16松井の外角シュートなどで前半を終えて38‐21と大きくリード。その後も、高い集中力と運動量を維持し、点差を広げるかたちで勝利した。   今シーズンまだ対戦がない明日の千葉との決勝については、鈴木HCが「お互いのストロングポイントをどう押さえるかがカギとなると思います」と言えば、#14金丸は「短期決戦はリバウンド、ルーズボール、ディフェンスが大切」と意気込む。その決勝戦は、14時開始予定だ。

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