月刊バスケットボール5月号

【短期連載】コーチK/倉石平のアメリカ紀行(3)

ステイプルズ・センター入口にあるマジック・ジョンソンの銅像   (つづき) 【12月25日】 朝から移動準備に取りかかる。朝食も摂らずにパッキングをしてからレンタカーで空港へ。レンタカーを返却して、すぐにフライトのためのチェックイン。やはり、アメリカはセキュリティーチェックが大変で時間がかかった。   そんな中なかで、私のTシャツに“One Ball One Love”と書かれているのを見た係官が、“お前、バスケットボールをしいてるのか?”と問われる。“Yes”と答えると、ビジネスカードをくれと依頼される。とても印象的だったのかもしれない。面白い係官で、常に踊っているようだった。   フライトは45分、サンフランシスコからあっという間にロサンゼルスに到着。ホテルは空港に取ったためとてもイージーにチェックインでき、レンタカーも借りてステイプルズ・センターへ。昨年の事もあり、駐車場も熟知しているので心配はない。   若干時間がかかったが、無事にロサンゼルス・レイカースのゲームを見る。ウォームアップ前にミネソタ・ティンバーウルブスの吉本さんと会うことができた。彼は現在ウルブスのヘッドコーチ補佐をしている。トム・シボドーヘッドコーチのお気に入りで、常に同行している現状だ。いろいろなことを質問したかったが、仕事が忙しそうなのでやめるが、今後彼の経験は、われわれ日本のバスケットボール界には大きな財産となることだと思われる。その後、ライターの宮地さんとも会い、日頃のごぶさたを解消した感じだった。   ゲームは一昨日の最悪のゲームを考えれば、とっても激しく面白い展開だった。やはり、今シーズンの目玉だと思っていたウルブスが圧勝。ウルブスは7人くらいまではトップチームと良い勝負だと思うが、そのあとの控えが不足。ここのピースが埋まれば相当の成果を発揮すると思われる。  

明るくて広いステイプルズ・センター内   このゲームの前に、ウォリアーズは、クリーブランド・キャバリアーズに勝利。昨日のあんなミーティングで勝利することができるのは、さすがにベテランで、しかも調整能力の高さを物語っている感じだ。また、ヒューストン・ロケッツは、オクラホマシティー・サンダーになぜか敗戦。このカードは読めない。ここ数か月のできを考えれば、イージーにロケッツが勝つと思われたが、OKCが勝利したのだ。ホリデーシーズン、特にクリスマスは特別なゲームらしい。OKCのプレーヤーはそろっているため、これまでなぜ負けていたのかがわからないほどのできの良さだった。   日本で行われているウインターカップも気にかかるが、なぜかいろいろな方が国際電話など無視して電話をかけてくる。そのため、一応の結果は聞こえてくるが。 ウルブスは、そしてOKCは、ウエスタン・カンファレンスのプレーオフでの意外性を一番発揮してくれそうである。これから注目していたい。   ちなみに、LAは日中20度を超え、寒い国から来た人間にとって、暑いと思えるほどだ。しかし、寒暖の差異が大いきのか、夜はとても寒さを感じる。 (つづく)   (月刊バスケットボール)

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