月刊バスケットボール6月号

Bリーグ

2022.09.11

B2昇格長崎ヴェルカがB1滋賀レイクスから金星 - Bリーグプレシーズンゲーム

 昨シーズンB3リーグで45勝3敗(勝率.938)という圧倒的な勝率で優勝し、今シーズンB2に昇格してきた長崎ヴェルカが、9月10日にプレシーズンゲームでB1の滋賀レイクスとアウェイで対戦。松本健児リオン、狩俣昌也、ディクソンJRタリキ、野口大介、近藤崚太をコンディション不良で欠く中、マット・ボンズやパブロ・アギラール、ジョーダン・ヘディングらが躍動し、91-73で金星を手にした。


滋賀レイクス 73(14 19 21 21)
長崎ヴェルカ 91(22 10 34 25)


長崎は、昨シーズンB3トップの平均101.4得点というオフェンス力がアップグレードできているだろうことを、この試合で示した。立ち上がりから強度の高いディフェンスで滋賀のターンオーバーを誘うと、高比良寛治がドリブルドライブからゴール下でフィールドゴールを成功させて先制。中盤まで8-8と接戦が続いた後、14-6のランで抜け出した。その後も悪い流れとなったのは第2Qのみ。1点ビハインドで迎えた第3Qに爆発力を発揮して突き放すと、試合終了まで流れを相手に渡すことなく勝利した。

 

 昨シーズンはディフェンスでも平均74.1失点がリーグトップだったが、この日の戦いぶりはその強さをそのまま表現したような印象。ベテランのジェフ・ギブスも相変わらず力強いプレーメイクでチームをけん引していた。


長崎は16日(日)・17日(日)に、今度はホームに島根スサノオマジックを迎えてのプレシーズンゲームを控えている。昨シーズンB1チャンピオンシップでセミファイナルに進出した強豪を相手に、どのような戦い方ができるか。対B1の勝利という意味では昨年天皇杯でサンロッカーズ渋谷を破った実績もある長崎だが、滋賀に対する勝利はクラブ自体にとってもブースターにとっても、島根との連戦とその後の2022-23シーズンに向け期待を膨らませる結果に違いない。



一方ホームの滋賀は、日本代表としてFIBAワールドカップ2023アジア地区予選、FIBAアジアカップ2022で活躍したテーブス海が宇都宮ブレックスから移籍後初めてブースターの前でプレーを披露。スターターとしてコートに立った。また、日本代表候補に名を連ねたビッグマンの川真田紘也も、随所に成長を感じさせる好プレーを見せていた。


オフ期間にプライベートのスキャンダルで注目を浴びてしまった狩野祐介は、3年ぶりの滋賀復帰となる一戦。昨シーズンB1の3P成功率1位となった実力をこの試合では見せることができなかったが、試合後のあいさつでは来場したブースターから温かな拍手で迎えられていた。


滋賀は11日にも、アルティール千葉とのホームゲームを組んでいる。この週末は2試合連続でB2昇格直後のチーム相手にホームで戦う機会だが、B1クラブの意地を見せる意味でも簡単に負けるわけにはいかない。


(月刊バスケットボール)



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