月刊バスケットボール7月号

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2022.08.24

町田瑠唯、今後もWNBAでやりたいかとの質問に「もちろんです!」 - 日本時間8.24ミスティックスのシーズン終了会見より

 日本時間8月24日未明(北米時間23日午後)にワシントン・ミスティックスがシーズン終了会見を行い、WNBAで初めてのシーズンを終えた町田瑠唯がメディアとの質疑に応じた。

 


会見での町田瑠唯(右は通訳の武井 樹氏)


すごく納得のいく良い結果が残せたかと言えばそうではない――謙虚な見方を語りながらも、町田は「自分がチームに求められていることを徹底して、どのタイミングで出ても、何分何秒でも徹底してやろうということはできたのかなと思います」と自己評価した。


初の海外挑戦で言葉の壁が大きな課題となるだろうことは、渡米前からわかっていた。言葉やコミュニケーションの大切さについて町田は、「WNBAだけに限らず本当に大事だなと。コミュニケーションが大事になってくるスポーツだということは、あらためて感じた部分でもあります」と話し、今回の挑戦で再認識した様子だ。「大事な試合になるにつれて、コミュニケーションが本当に大事になってくるということを感じました」


それでもレギュラーシーズン全36試合に出場。平均1.8得点、2.6アシスト、1.1リバウンドのアベレージを残し、22勝14敗(勝率.611)でプレーオフ第5シードを獲得したチームのバックアップ・ポイントガードとして、役割を十分果たした。シアトル・ストームに敗れたプレーオフ2試合でも、3本のフィールドゴール中2本(うち1本は3Pショット)を成功させ、アシスト1本に対しターンオーバーはゼロ。堅実さを今一度印象付けた。


バスケットボール王国アメリカのえりすぐりのタレントに加えて、世界の強豪国から代表クラスのスターが集まって夏場の5ヵ月間しのぎを削るWNBAは、文字通り女子バスケットボール界の最高峰。身体能力、IQを含めた個々のプレーヤーの能力の高さと、シーズンを通じてそれをチームとしてまとめていく過程は、町田にとって印象的だったようだ。日本にはないホーム&アウェイの感覚も心に残ったようで、「ホームでファンの方々が沸いてくれた瞬間はうれしいです」と笑顔で話していた。「ターシャ(ナターシャ・クラウド)を筆頭に“ルイコール”をしてくれて、ちょっと恥ずかしさもあったけどうれしかったですし、日本では味わえないような瞬間をたくさん味わわせてもらったなと思います」


町田がかけがえのない体験を重ねた一方で、その活躍を日本からオンラインで観戦したり、現地に飛んで声援を送ったファンも多数いた。WNBAの魅力を日本のバスケットボールファンに向けて発信する力にもなったに違いない。「時差のある中で、WNBAに登録して毎試合見てくれるファンの方やメッセージを送ってくれるファンの方々がたくさんいて、支えられながら頑張ることができたと思います」と、町田はファンや関係者への感謝も忘れなかった。

 

 

Wリーグ、日本代表、注目の今後


町田は秋以降、日本に戻って富士通レッドウェーブの一員としてWリーグでプレーする。また、日本代表候補にも含まれており、9月にオーストラリアで開催されるFIBA女子ワールドカップ2022に出場するかどうかも大きな注目事項。昨年の東京2020オリンピックを終えた後は代表活動に参加していない町田は、恩塚 亨HCの強化活動の中では未知数の存在だ。恩塚HCとの間で助言や「こうしてほしい」といったやり取りは特にないとのことだが、WNBAで「世界の今」を体感し、かつトップコンディションにあるオリンピックのアシスト王がもたらす価値は決して小さくはないだろう。


プレーオフ1回戦敗退でミスティックスでの活動を終えた今、9月22日開幕のワールドカップまでは約1ヵ月の時間がある。ハイレベルな競争となっている代表ポイントガードのポジション争いに、町田の存在がクローズアップされてくる可能性も十分ありそうだ。

 

 会見現場の現地記者から今後もWNBAに挑戦したいかどうかを聞かれて、「もちろんです!」と元気に答えた町田。今後の活躍は、日本の女子バスケットボール全体の魅力を世界に向けて発信していく原動力になるに違いない。


取材・文/。柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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