月刊バスケットボール5月号

U17女子日本代表、対アメリカ戦試合後のコメント集 – FIBA U17女子ワールドカップ2022

 日本時間7月15日未明に、FIBA U17女子ワールドカップ2022の準々決勝でアメリカと対戦したU17女子日本代表の薮内夏美HCとプレーヤー4人から、コメントが届いた。38-112の敗戦という非常に難しい試合だったが、FIBA世界ガールズランキング1位の強豪との対戦は、楽しみながら収穫を得る機会にできていたようだ。チームはすでに、次の5-8位決定戦でのハンガリーとの一戦(日本時間16日午後10時ティップオフ)に意識を向けている。


薮内夏美HC


(写真/©FIBA.U17WWC2022)

――今日の点差は実力差か、 あるいはメンタル面の影響で自分たちらしさを失っていた部分もあったとみるか
点数が点数なだけに言い訳のしようがありません。素直な実力差と捉えて良いと思います。世界最強のアメリカという意識は、特には私も選手もしていなかったと思います。むしろそういうチームとできるという楽しみの方が大きかったと思います。ただ、やはり予想を上回るプレッシャーに選手たちが面食らったのも確かです。


――今大会でのアメリカの特徴
圧倒的に高身長の選手はいないものの全体的に高さがあり、本当にプレッシャーディフェンスでトラップを仕掛けてくる、最近見ないような特徴だったと思います。


――バックコートのプレッシャーリリース対策
プレスを予測していたのでプレッシャーリリースの準備はしてきたのですが、相手がディフェンスを変えてきたのと、私たちの練習時間が少なく選手に浸透させることができませんでした。その点で私の責任は大きいと思っています。


――ハンガリーとの再戦に向けて
前回の対戦を振り返ると3Pショットでやられた印象があるので、ディフェンス面で修正していきたいと思います。


 

東 紅花(福岡大学付属若葉高校2年) 13得点、4リバウンド、1アシスト、2スティール


(写真/©FIBA.U17WWC2022)

――アメリカとの準々決勝に臨む試合前の心境
緊張はそんなにしていなかったんですけど、近くで見たらやっぱりデカいなと…(笑) 試合をしてみて、ちょっとだけコワかったなと感じました。


――悔しい結果から学びとなった点、その中でうまくできた点
相手のガードはほかの国と比べても体が強くてスピードもあって、いつものように守れませんでした。ぶつかってもボールキープしていたから、押し込まれないようにしていきたいと思いました。オフェンスでは、ディフェンスにあたられても倒れたりフィニッシュがブレたりしていませんでした。
良かったのは常にシュートを狙って攻められた点です。

 

――ハンガリーとの再戦に向けて
ディフェンスはもっとタイトにあたって、スクリーンとかのミスが多かったのをしっかり声をかけて、ベンチからも声を出していきたいです。オフェンスでは最もっとシュートを狙って、ドライブからの合わせとかでアシストにもつながるようにしていきたいです。

 

八木悠香(京都精華学園高校2年) 4得点、1リバウンド、1アシスト、4スティール


(写真/©FIBA.U17WWC2022)

――アメリカとの準々決勝に臨む試合前の心境
アメリカという名前で強いという印象はあったけど、自分の中では負けても勝っても楽しくやろうと思っていました。


――悔しい結果から学びとなった点、その中でうまくできた点
自分よりも大きい相手にどう攻めるか、最後のフィニッシュがもっと必要だと思いました。ドライブに行ったときに、タイミングをずらしてシュートできたのは良かったです。


――ハンガリーとの再戦に向けて
一度負けているけど、この前はディフェンスでずれを作られたので、ローテションを直して絶対に勝ちたいです!

 


門脇瑚羽(北越高校3年) 2得点、5リバウンド


(写真/©FIBA.U17WWC2022)

――アメリカとの準々決勝に臨む試合前の心境
優勝候補のアメリカという名前にはあまり緊張はなくて、それよりも楽しみの方が大きかったです。


――悔しい結果から学びとなった点、その中でうまくできた点
体が強かったり、一人一人の個人技術がとても高くてほかのチームと全然違うので、それは学びたいなと思いました。身長も高く、力も強く技術もあるので、ほかのチームよりも全然やりにくかったです。(今までに感じたことのない重さも)ありました。
日本の強みのキャスティングとか、試合中に声を掛け合って楽しくやれたのは、良かったところです。


――ハンガリーとの再戦に向けて
前回の対戦はディフェンスや飛び込みリバウンドがダメだったので、その反省を生かして前回できなかったことを徹底して勝ちたいです!


三次真歩(広島県立広島皆実高校3年) 5得点、1アシスト


(写真/©FIBA.U17WWC2022)

――アメリカとの準々決勝に臨む試合前の心境
世界1位ということもあって、緊張よりも楽しみの方が大きかったです。いろいろチャレンジするということで、ミスも恐れずにやろうという気持ちでした。


――悔しい結果から学びとなった点、その中でうまくできた点
思っていた以上にプレスやゾーンの精度が高くて対応しきれなかったところがありました。ガードとしてもしっかりミスを減らすよう修正したいです。通用したと思ったのはフィニッシュの工夫で、相手がデカかったのでステップバックとか、得意のスピードを生かしたドライブとかを意識できたのは良かったです。これからずっとデカい相手になると思うので、勝っていくためにもミスをなくして、今回通用したことをやっていきたいです。


――ハンガリーとの再戦に向けて
前回は自分の持ち味のディフェンスができずに終わって、逆にこちらはプレッシャーであおられてミスもありました。3Pショットもめっちゃ決められたので、この前やられたことを考えてしっかり持ち味のディフェンスからアジャストすることと、オフェンスではもっと自分がドライブすることで相手を引き寄せて周りを使うようにして、アシストを増やしていきたいです。

 

取材・文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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