月刊バスケットボール6月号

6.24開幕、FIBA U16女子アジア選手権2022ディビジョンA - U16女子日本代表立ちはだかる世界の高さ

 6月24日からアンマン(ヨルダン)で開催されるFIBA U16女子アジア選手権2022ディビジョンAに出場するU16女子日本代表は、今大会でも高さ対策が非常に大きなカギとなりそうだ。各チームのロスターを眺めてみると、16歳以下というカテゴリーに似つかわしくないほどのサイズを持つプレーヤーが少なからぬ人数みつかる。最長身は、オーストラリア代表のセンター、サラ・ポートロック。今大会の登録は身長200cmだが、同国の競技統括団体バスケットボール・オーストラリアのウェブサイトでは202cmと紹介されている。

 

U16オーストラリア代表のセンター、サラ・ロックポートは身長200cmで今大会最長身(写真/©FIBA.U16Asia)

 

 今大会には日本代表のセンター福王伶奈(193cm、桜花学園高校2年)を含め190cm台のプレーヤーが5人見つかるが、その中で唯一の200cm越えがポートロックだ。

 

 ポートロックについては、今大会開幕国禅の23日に、オーストラリアのエリート・アスリートの強化拠点となっているセンターオブエクセレンスに奨学生として登録されることが発表されている。センターオブエクセレンスは、NBAグローバルアカデミーも拠点として使用している施設で、バスケットボールの世界における最高レベルのエリート養成機関だ。

 

 さらにポートロックについて除法を探してみると、オーストラリア南東部のバスケットボール統括団体であるバスケットボール・ビクトリアの傘下で、ブロードメドウ・バスケットボールというチームに所属しており、今シーズンはU19のチームで10試合に出場して平均10.8得点のアベレージを残したという記録が見つかる。3Pショットはその10試合で1本しか決めていないことから、現時点ではストレッチビッグというようなタイプのプレーヤーではなさそうだ。今大会でオーストラリア代表はFIBAガールズランキングで最も上位の世界2位で、平均身長185cmも参加5チーム中の最長身。フロントラインに登録された7人は全員が185cm以上の高さを持っている。その中でもポートロックは、ペイントとその周辺で象徴的な高さの脅威をもたらす存在という見方ができそうだ。

 

 

 日本は5チーム中2番目の世界7位にランクインしている。ただし平均身長では5チーム中4番目の175cmで、初日に対戦するインド(平均170cm)だけが日本よりも小柄なチームだ。日本は今回も、国内では体感することができない高さとフィジカリティーを経験しながら、最終順位4位以上に与えられるFIBA U17女子ワールドカップ2022(ハンガリー、デブレツェン開催)への出場権獲得と、アジア・オセアニアゾーンでの王座獲得という目標達成を目指す。

 

☆FIBA U16女子アジア選手権2022ディビジョンA出場チーム

 


©FIBA.U16Asia

日本: FIBAガールズランキング7位 平均身長175cm(ガード5人=168.2cm、フロントライン6人=180.2cm)

 


©FIBA.U16Asia

オーストラリア: FIBAガールズランキング2位 平均身長185cm(ガード5人=177.6cm、フロントライン7人=189.6cm)

 


©FIBA.U16Asia

韓国: FIBAガールズランキング19位 平均身長176cm(ガード4人=171.8cm、フロントライン8人=178.9cm)

 


©FIBA.U16Asia

ニュージーランド: FIBAガールズランキング21位 平均身長179cm(ガード6人=174.7cm、フロントライン6人=184.2cm)

 


©FIBA.U16Asia

インド: FIBAガールズランキング52位 平均身長170cm(ガード7人=167.0cm、フロントライン4人=177.8cm)

 

大会公式サイト(英語)

 

文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)



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