月刊バスケットボール1月号

FIBA U16アジア選手権2022、日本は銀メダルフィニッシュ – 川島悠翔がMVP、石口 直もオールスターファイブ入り

 FIBA U16アジア選手権大会2022は6月19日に最終日を迎え、日本時間20日未明に日本とオーストラリアの間で決勝戦が行われた。日本は第3Q半ばまで2点差で食い下がる大健闘を見せたが、終盤高さを生かした圧倒的なオーストラリアの攻勢とディフェンスに苦しみ、94-63で敗れた。

 

 しかし日本はこの大会における歴代最高成績となる銀メダルを獲得し、2014年以来2度目となるFIBA U17ワールドカップ2022への出場権を手にすることができる。また川島悠翔(福岡大学附属大濠高等学校2年)が大会MVPに輝き、石口 直(東海大学付属諏訪高等学校3年)も川島とともにオールスターファイブ入りを果たした。

 


FIBA U16アジア選手権で銀メダルを獲得したU16男子日本代表(写真/©FIBA.U16Asia)

 

☆FIBA U16アジア選手権2022決勝戦試合結果

オーストラリア 94(19 22 24 29)
日本 63(14 18 15 16)
日本トップパフォーマー
川島悠翔(福岡大学附属大濠高等学校2年) 23得点、7リバウンド、2アシスト、2スティール
内藤耀悠(レバンガ北海道U18) 10得点、フィールドゴール成功率71.4%、4リバウンド、2アシスト、3スティール

 

 この試合で豪快なスラムダンクも炸裂させゲームハイの23得点を挙げた川島は、大会期間中の5試合平均が26.6得点となり得点王にも輝き、リバウンドでも11.2本で3位に入った。石口も平均5.2アシストが大会全体の2位に入る好成績だった。


☆大会MVP
川島悠翔(日本)


川島はアグレッシブなプレーを貫きたいかいMVPに輝いた(写真/©FIBA.U16Asia)

☆オールスターファイブ

石口 直(日本)
ニック・ブック(Nic BOOK、ニュージーランド)
川島悠翔(日本)
クシャル・シン(Kushal SINGH、インド)
ロッコー・ジカースキー(Rocco ZIKARSKY、オーストラリア)


オールスターファイブの5人。左からジカースキー、シン、川島、ブック、石口(写真/©FIBA.U16Asia)

 

☆大会最終順位


今大会で優勝したU16オーストラリア代表(写真/©FIBA.U16Asia)

1位 オーストラリア

2位 日本

3位 ニュージーランド

4位 レバノン

5位 インド

6位 韓国

7位 フィリピン

8位 イラン


日本はチームとして、今大会で決勝トーナメントに勝ち上がった8チーム中で平均84.8得点が3位、3P成功率33.6%が2位、17.4アシストが3位、アシスト対ターンオーバー比(A/TO=ターンオーバー1つに対するアシスト本数の比率)1.5が1位。ターンオーバー数11.8本は8チーム中最も少なく、堅実なプレーメイクと素早いトランジションからの得点が特徴であることが見える数字だ。


FIBA U17ワールドカップ2022に臨む上で、厳しいディフェンスと上記のようなアドバンテージをよりハイレベルな相手に対しても発揮することが一つのテーマとなりそうだ。また、課題としては8チーム中最下位だったリバウンド(40.4本)が象徴するように、やはり高さ対策が挙げられそうだ。


スペインのマラガで開催されるFIBA U17ワールドカップ2022は7月2日(土)に開幕する。日本は今大会準優勝の結果を受け、スペイン、ドミニカ共和国、リトアニアと同組のグループBで戦うことになった。

 

 

(月刊バスケットボール)



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