月刊バスケットボール5月号

バスケットボール女子日本代表、トルコ代表をディフェンスで圧倒し快勝

 6月18日に千葉ポートアリーナで行われた女子バスケットボールの三井不動産カップ2022(千葉大会)初日、日本代表対トルコ代表戦は、日本が厳しいディフェンスで高さに勝るトルコのオフェンスを終始封じこみ、77-49で勝利した。


日本 77(27 25 19 06)
トルコ 49(12 11 11 15)

[日本代表トップパフォーマー]
オコエ桃仁花(富士通レッドウェーブ) 15得点、2リバウンド、2アシスト、3スティール
宮澤夕貴(富士通レッドウェーブ) 14得点、3リバウンド、2アシスト
吉田舞衣(シャンソン化粧品シャンソンVマジック) 8得点、4リバウンド、1リバウンド
宮崎早織(ENEOSサンフラワーズ) 8得点、1リバウンド、3アシスト

※「吉」は「土」に「口」

 

 

 

 今回の強化試合は9月22日からオーストラリアのシドニーで開幕する「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022」に向けた強化合宿の成果を確認する機会。5月21日~6月3日にかけて行われていたオールストラリア遠征に参加した15名がそのままエントリーし、ワールドカップに向けて完成度を高めてきているAKATSUKI FIVEの姿を日本のファンの前で披露した。この試合では4,418人の観衆が会場に集まった。この数字は、バスケットボールの女子日本代表として過去最多記録だという。

 トルコはFIBAランク9位(2022年2月15日現在)。日本は同8位とランキング的には拮抗している。ワールドカップには出場できないものの、現在行われているユーロバスケット2023予選では開幕から2連勝とチーム状況も悪くないトルコに対し、6月18日の第1戦は日本代表が攻防で圧倒した。

 トルコ代表は205cmのグチェル・インジェに加え、190cmオーバーの選手が2人。平均身長が183.3cm。一方の日本は175.7cmと8cm弱の身長差がある。しかし、終始タイトなディフェンスでトルコを苦しめ、徹底したボックスアウトでリバウンド面でも相手にアドバンテージを渡さなかった。

 日本は序盤、オコエ桃仁花がオフェンスを牽引。「スターターとして起用してもらったので、勢いを付けようと積極的にいきました」と1Qだけで3Pシュート3本を含む15得点を記録した。また、ボールがよく動き、チームオフェンスも機能。ドライブ、アウトサイドといい形でのシュートが多く、高確率にシュートを決め続け、前半終わって52-23と大きなリードを得た。後半になっても積極的なディフェンスで相手のミスを誘発(試合を通して25のターンオーバーをトルコから奪った)。そこからのトランジションで得点を重ね、トルコの反撃を許さなかった。

 カギとなったリバウンドでは31-37と6本少なかったが、点差を開いた前半は16-15とリードしていた。

「日本のディフェンスが素晴らしく、ポストプレーができず、インサイドでの優位を生かせませんでした」とトルコのイルディス・ジェイフンHCは振り返る。

 一方「トルコはオフェンスもディフェンスもすごく戦術的なチーム」と警戒していた恩塚亨HCは「常に先手を打ってプレーできた」と勝因を挙げた。その上で「40%以上が目標」という3Pシュート成功率は27.5%と及ばず、また後半に入り、相手に奪われることが多かったリバウンドについて「コンタクトの質と強さが十分ではなかった」と課題を語った。6月19日、15時より第2戦が開催される。

 

公式ボックススコア

 

(月刊バスケットボール)



PICK UP