月刊バスケットボール6月号

U16男子日本代表、グループC1位で準々決勝へ - FIBA U17W杯出場権まであと1勝

 カタールのドーハで開催中のFIBA U16アジア選手権大会2022に出場しているU16男子日本代表が、6月14日のフィリピン代表との一戦に73-67で勝利し、グループCを2勝0敗の首位で勝ち抜いた。U16日本代表は準々決勝での1勝で、FIBA U17ワールドカップ2022(スペイン、マラガ開催)への出場権を手にすることができる。

 


川島悠翔は26得点、18リバウンドのモンスターゲームを披露した(写真/©FIBA.U16Asia)


☆FIBA U16アジア選手権2022第3日、日本代表試合結果

日本 73(17 18 14 24)
フィリピン 67(14 10 14 29)
日本トップパフォーマー
川島悠翔(福岡大学附属大濠高等学校2年) 26得点、3P成功率42.9%(3/7)、18リバウンド、3アシスト
渡辺伶音(福岡大学附属大濠高等学校1年) 16得点、9リバウンド、1スティール、1ブロック
小川瑛次郎(羽黒高等学校2年) 14得点、3P成功率50.0%(4/8)、3リバウンド

石口 直(東海大学付属諏訪高等学校3年) 9得点、3リバウンド、7アシスト、1スティール

 

 


初日の対クウェート代表戦に続き堅実な貢献ぶりだった小川(写真/©FIBA.U16Asia)

 

 初日にクウェート代表に勝利した後、アレハンドロ・マルティネスHCは「次の試合は非常に重要。ぜひとも勝って1位でプールフェーズを終わりたいですね」と話していたが、この試合でのU16日本代表はその意欲がチーム全体としても共有され、コートで表現されたような戦いぶりだった。

 

 日本は序盤、第1Qだけで12得点、6リバウンドを記録した川島がオフェンスをけん引。3Pショットに、ドライビングレイアップに、アンドワンのフリースロー成功にと縦横無尽のオフェンスで得点を重ねた。第2Qも石口からのループパスを受けた川島がレイアップで先制すると、さらに川島の3Pショット、石口のドライビングレイアップなどで加点。前半残り1分14秒には、渡辺の3Pショットで33-22とリードを2桁に乗せた。川島はハーフタイムまでですでに21得点、8リバウンドまで数字を伸ばしていた。

 


ゲームハイの7アシストを記録した石口の活躍も大きかった(写真/©FIBA.U16Asia)

 


チーム最長身の204cmという渡辺の高さと器用さはこの試合で非常に大きな武器となっていた(写真/©FIBA.U16Asia)


前半の戦いぶりは、2桁の点差がついてはいたものの、内容としては3Pショット(日本が川島の3本を筆頭に5本を決めて15得点に対しフィリピンは1本のみ)以外の項目はほとんど互角。フィリピンは執拗にペイントへのアタックを続け、加えてオフェンスリバウンドにも良く食らいつき対抗していた。後半も辛抱強いオフェンスで追撃。第4Qはこの試合で18得点を挙げたケイラム・ハリスの豪快なダンクとアンドワンのフリースローで先制すると、それまで確率が上がらなかった3Pショットも決まり始め、残り33秒にはアレクサンダー・クヌーフがゴール下でレイアップをねじ込みいよいよ67-71と4点差に迫った。


ただし忍耐強く戦ったのは日本も同じで、接戦になった終盤も落ち着いていた。最後は勢い良くゴールに切れ込んだ川島から、タイミングよくカットした小川がパスを受け、残り3秒にレイアップを決めて勝負あり。好試合をしっかり締めた。

 


豪快なスラムダンクなど18得点のケイラム・ハリスのプレーぶりも光っていた(写真/©FIBA.U16Asia)

 

 

(月刊バスケットボール)



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