月刊バスケットボール5月号

大学

2022.06.10

【インタビュー】日本大・米須玲音が4か月ぶり復帰!

 

 1月30日、川崎ブレイブサンダースの特別指定選手として北海道戦に出場した米須玲音(日本大)を、アクシデントが襲った。右肩関節脱臼のケガを負い、当時は全治未定という診断発表。これまでのバスケット人生でも「初めての大きなケガ」だったという。

 

 あれから4か月半。関東大学新人戦で、米須が久しぶりにコートに帰ってきた。まだプレータイムは5〜10分というところだが、リーグ戦を見据えた完全復活に向け、大きな前進だ。6月9日の3回戦(vs.江戸川大)、復帰2戦目を終えた米須に現在の心境を聞いた。

※本日(6月10日)、16時からベスト4進出を懸けて白鴎大と準々決勝を戦う。

 

――いよいよ公式戦に復帰しましたね。まずこのリハビリ期間について聞きたいのですが、川崎のサポートもありながら復帰に向けて過ごしてきたのですよね?

 

米須:そうです。1月末にケガして、3月末くらいまでは川崎でリハビリを続けていました。4月からは大学の授業も始まるので、日本大に戻って、川崎にもたまに行きながら、やってきました。定期的に病院にも通って診察してもらって、徐々に「順調」と診断されるようになったので、少し前から練習にも参加し始めました。まだ今は、やり過ぎると肩に違和感が出てくるのでプレータイムに制限もありますが、そこは無理せず自分でも考えながら、リハビリや練習に取り組んでいます。

 

――ケガから4か月以上の期間を擁しましたね。

 
米須:そうですね。この期間が、長かったのか、短かったのかは分からないですけれど…。自分、足とかも今までほとんどケガをしたことがなくて、これほど大きなケガは初めてだったんです。だからショックはそれなりに大きかったですね。
今、実際に復帰してプレーしてみると、制限はあるのですが、どんどん「やりたい!」という気持ちが出てきてしまって。でも肩のためにやっぱり休まないといけないとも考えているので、そこがちょっとキツいですね。気持ちの面では「もうちょっとやりたいな」という思いなんですけど、完治はリーグ戦前になると思うので、そこは我慢してやり過ぎないようにセーブしています。

 

――ケガを経て、自分自身で何か収穫はありましたか。

 
米須:ケガはショックでしたが、自分は体が細かったので、これを機に体重を増やして体作りができると、プラスに考えようと思っていました。結構、体重は増えたんです。川崎に特別指定選手として入ったときに比べたら、6〜7キロは増えたと思います。もう少しだけ増やしたいですね。

 

――高校時代は「どんなに頑張っても太くならないから諦めてます(笑)」と話していましたが、そんなに増やせたのはすごいですね!

 
米須:そうなんです(笑)。やっぱり川崎にいて、食事とかの面から意識したら違うなって。まだまだ増えると信じて、頑張っています。今はまだ、トレーニングをし過ぎると肩に負荷がかかるのでセーブしながらですけどね。

 

――体重が増えた分、自分の感覚やバランスは変わらないですか?

 
米須:いやぁ、どうだろう。あ、でも体の当たりとかは自分から当てやすくなった気がします。前までは体が細い分、ちょっと逃げていた部分があったのですが、そこを自分で耐えたり、逆に自分からアタックしたりでき始めました。そういった意味では全然、体重が増えたことによるマイナス面はないです。

 

――コートの外から日本大のチームメイトを見ていてどんなことを感じましたか?


米須:今年は去年から試合に出ている選手たちも多いですし、すごく良いチームが作れるんじゃないかなと。自分がいなくても5月のトーナメントでは3位に入りましたし、自分がそこにプラスして入れば、リーグ戦やインカレで優勝も見えてくると思うので。自分が良い形でチームに入れたらいいなと思って、見ていました。

 

――練習には少し前から復帰していたということですが、今大会、公式戦でコートに立ってみてどんなことを感じましたか?

 
米須:やっぱり楽しいですね。パスも、5人でやるとどんどん前にパスを出せるし、大会で勝ち上がるごとに違うチームと戦うのも、楽しいし。正直、「もうちょい出たい」という気持ちはありますけど、そこは我慢して、次のリーグ戦に合わせられるように調整していこうと思っています。

 

 


取材・文・写真/中村麻衣子(月刊バスケットボール)

 



PICK UP