月刊バスケットボール6月号

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2022.05.25

町田瑠唯(ミスティクス)がエレーナ・デレ・ダンのキャリア通算4,000得点目をアシスト- チームの今シーズン6勝目に貢献

 町田瑠唯の今シーズン8試合目は、WNBAの歴史に残る記録達成の夜となり、しかも町田自身がその瞬間に絡むという記念すべき一戦になった。 日本時間5月25日(北米時間24日)にワシントンD.C.のエンタテインメントアンドスポーツ・アリーナで行われたワシントン・ミスティクス対アトランタ・ドリームの試合は、ミスティクスが第3Qのスパートでドリームを突き放し70-50で勝利。町田はその第3Qに2アシスト、そして第4Qにチームメイトのエレーナ・デレ・ダンのキャリア通算4,000得点目となるミドルジャンパーをおぜん立てした1本で合計3アシストを記録したほか、ここまでのキャリアハイとなる2スティールで勝利に貢献した。

 

 


町田は13分37秒の出場で得点はなかったが、3Pショットアテンプト1本と、第3Q最後のポゼッションでブザービーターを狙うドライビングレイアップを試みるなど積極的な姿勢も見せていた。ディフェンスではマッチアップしたエアリー・マクドナルドに3Pショット2本を頭越しに決められるなど悔しい思いをさせられる場面もあったが、相手の得点源のライン・ハワードを無得点に抑えるチームディフェンスの中で小気味よいローテーションを見せていた。

 

 この夜はホームでミスティクスが6勝目を手にし、デレ・ダンの記録達成もあり華やかに勝利を祝うべき夜のはずだったが、テキサス州ユバルディの小学校で起こった銃乱射事件が影を落とし、試合後の会見でも祝福ムードはまったくなかった。いつものマイク・ティボーGM兼HCが私的な事情(コロナ以外)で欠場したために、登壇したのはアクティング・ヘッドコーチとしてチームを率いたエリック・ティボー氏とスターティングポイントガードのナターシャ・クラウドだったが、両者とも試合に関するコメントはほとんどなく、クラウドはアメリカの銃社会への変化を訴える声明を伝えて会見を終えていた。

 


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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