篠山&富樫コンビが勝負どころで経験の差を見せ付ける!【BASKETBALL ACTION2020 SHOWCASE 現地レポート①男子日本代表】
8月16日に代々木国立競技場第一体育館で行われた「BASKETBALL ACTION2020 SHOWCASE」。車いすバスケ(デモンストレーション・タイムトライアル)、男女3x3日本代表(女子:シュートトライアル、男子:SHOWCASE)、男女5人制日本代表(SHOWCASE)がそれぞれのイベントで今回の催しを盛り上げた。ここでは現地レポート第1弾として、5人制男子日本代表のイベント模様を紹介する。
女子代表の得点(Team Power 56対49Team Action)を引き継いで行われた男子代表の本イベント最終戦。Bリーグでの経験が豊富な選手が多いTeam Actionに対して、Team Powerは25歳の橋本拓哉(大阪)が最年長という若い布陣で試合に臨んだ。3Qの序盤でインパクトを残したのは今季から広島でプレーするアイザイア・マーフィー。厳しいマークをかいくぐって3Pシュートをヒットすれば、積極的にペイントアタックも仕掛けるなど、チームをけん引した。この活躍にはマッチアップを担った篠山竜青(川崎)も「今日の活躍を見て広島でも主力として活躍するだろうと思いました。僕自身もBリーグの試合でしっかりとスカウティングしていかなければいけないですし、要注意選手であることを感じています」と舌を巻いた。
高いポテンシャルを覗かせたマーフィー
とはいえ、ここは試合巧者の多いTeam Action。途中出場の富樫勇樹(千葉)がシェーファーアヴィ幸樹(三河)との息の合ったピック&ロールや得意のプルアップスリーで点差を縮め、辻直人(川崎)の3Pシュートで4Qに逆転すると、その後は再逆転を許さず。バックコート陣にサイズのある選手がそろうTeam Powerも懸命に反撃を試みるもTeam Actionは篠山、富樫のツーガードを起点に10対0のランで再び突き離し、96対86で快勝した。
この起用法について富樫は「同じPGでサイズがるわけではないので一緒に出るのは初めてだったと思います。サイズの問題でなかなかこういう起用法をされることは少ないとは思います」と前置きしつつも「実際アルゼンチンも長い時間ツーガードで戦っていうたりしましたし、世界的にも今はビッグマンが多くないので、今後もこの起用法があれば楽しみですね。篠山選手は人に合わせるプレーがうまいのでやりやすいですし、また一緒にできたらなと思います」と手応えも口にした。
4Qは27-12と圧倒したTeam Actionが経験値の差を見せ付ける結果となったが、若手の成長と今後の代表チームへの期待が高まる内容の濃い試合となったことは確かで、現代表メンバーも大いに刺激を受けたことだろう。
ベテランの味を見せ、チームをけん引した篠山
最後に篠山が「今日本、そして世界中で状況が目まぐるしく変わる中でスポーツを通じて何かを感じてもらえればと思います皆さんもバスケットを通じて少しでも前向きに過ごしていただければと思います。みんなで頑張っていきましょう!」とイベントを締めくくった。バスケット界を含めて、まだまだ状況の完全な回復には時間がかかるだろうが、トップ選手が一堂に会したこのイベントは間違いなく“バスケで日本を元気に”するものであった。
●Team Action
ヘッドコーチ:フリオ・ラマス(日本バスケットボール協会)
アシスタントコーチ:佐古賢一(日本バスケットボール協会)
富樫勇樹(千葉)
辻直人(川崎)
比江島慎(宇都宮)
篠山竜青(川崎)
ベンドラメ礼生(SR渋谷)
竹内公輔(宇都宮)
橋本晃佑(富山)
駒水大雅ジャック(大阪)
シェーファーアヴィ幸樹(三河)
※比江島慎、竹内公輔、ベンドラメ礼生の3選手は、コンディションの都合により、ベンチ入りのみ。
●Team Power
ヘッドコーチ:マンドーレ・エルマン(日本バスケットボール協会)
アシスタントコーチ:鈴木良和(ERUTLUC)
アイザイア・マーフィー(広島)
西田優大(東海大4年)
橋本拓哉(大阪)
山本浩太(三遠)
八村阿蓮(東海大3年)
小島エリエット海(大阪)
(月刊バスケットボール)