月刊バスケットボール5月号

“らしい”バスケットを披露した女子日本代表【BASKETBALL ACTION2020 SHOWCASE 現地レポート②女子日本代表】

 8月16日に代々木国立競技場第一体育館で行われた「BASKETBALL ACTION2020 SHOWCASE」。車いすバスケ(デモンストレーション・タイムトライアル)、男女3x3日本代表(女子:シュートトライアル、男子:SHOWCASE)、男女5人制日本代表(SHOWCASE)がそれぞれのイベントで今回の催しを盛り上げた。ここでは現地レポート第2弾として、5人制女子日本代表のイベント模様を紹介する。

 

 知花武彦HC(トヨタ紡織)率いるTeam Actionのスターターは髙田真希、本川紗奈生(共にデンソー)、町田瑠唯(富士通)、谷村里佳、佐藤奈々美(共に日立ハイテク)。対するTeam Powerは渡嘉敷来夢、林咲希(共にENEOS)、本橋菜子(東京羽田)、オコエ桃仁花(富士通)、赤穂ひまわり(デンソー)を恩塚亨HC(東京医療保健大)が指揮する。序盤でリズムをつかんだのは赤のTeam Power。オコエ、林らがこぎみ良く3Pシュートを射抜き、1Qで10得点を稼いだ本橋と共にチームをリードした。

 

 しかし、ベンチプレーヤーが登場すると流れは一変。特に大きなインパクトを残したのはシューターの根本葉留乃(三菱電機)。速攻から3Pをヒットするとそこから立て続けに2本を沈め、一気に試合をひっくり返し32対29とTeam Actionリード。

 

勝負どころで真価を発揮したTeam Power

 

 それでも意地を見せるTeam Powerは前半2得点とおとなしかった渡嘉敷が徐々にエンジンをかけ、好調の本橋も1Q同様に加点。1Qで躍動した根本に対してサイズのある赤穂をマッチアップさせることでTeam Actionのオフェンスをスローダウン。これが再びリズムに乗る大きな要因にもなった。

 

 得点やリバウンドなどのスタッツ面以外でも積極的にチームメイトに声をかけるシーンが目立った渡嘉敷は「久しぶりの代表ゲームだったんですが、女子の良いところがたくさん出たゲームになったと思います。自分自身も楽しめたし、たくさんの方がZoom越しに見てくれたのでよかったです」「自分はこういくキャラなので、代表でもチームでも自分の明るさでチームに良い影響を与えていけたらと思って今日も試合に臨みました。」と試合を満喫しつつ、Team Powerのボーカルリーダーとしても存在感を発揮した。

 

 久しぶりの試合とあってフィジカルコンタクトについては両チームともにやや控えめな印象ではあったが、精度の高いアウトサイドシュートとインサイドでの連係はさすがの一言。最後は渡嘉敷がドライビングレイアップで試合を締め、56対49でTeam Powerリードして後半の男子にバトンを繋いだ。本橋が両チーム最多の17得点、渡嘉敷が後半9得点を含む11得点。Team Actionでは3Pシュート4本をヒットした根本が12得点と気を吐いた。

 

●Team Action

総監督:トム・ホーバス(日本バスケットボール協会)

ヘッドコーチ:知花武彦(トヨタ紡織)

アシスタントコーチ:藪内夏美(日本バスケットボール協会)

 

髙田真希(デンソー)

谷村里佳(日立ハイテク)

町田瑠唯(富士通) 

本川紗奈生(デンソー)

佐藤奈々美(日立ハイテク)

中田珠未(ENEOS)

根本葉瑠乃(三菱電機)

渡邉亜弥(三菱電機)

 

●Team Power

総監督:トム・ホーバス

ヘッドコーチ:恩塚亨(東京医療保健大)

 

渡嘉敷来夢(ENEOS)

本橋菜子(東京羽田)

加藤優希(トヨタ紡織)

林咲希(ENEOS)

北村悠貴(日立ハイテク)

赤穂ひまわり(デンソー)

オコエ桃仁花(富士通)

 

(月刊バスケットボール)



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