月刊バスケットボール5月号

【四国インターハイ・カウントダウン企画】北海道&東北の注目選手

 7月27日に開幕する四国インターハイ。そのカウントダウン企画第1弾として、北海道&東北の注目選手を紹介する。

 

 まず北海道で外せないのが、札幌山の手の森岡ほのか(3年/PG/172cm)。名門校で1年時からキャプテンを任されてきた逸材は、状況判断に優れたキラーパスを武器にデビュー年にウインターカップ3位に貢献。その後、2年生のときに得点、アシスト、リバウンドを量産する絶対的な司令塔へと成長し、3年生となった今年は集大成の年。札幌山の手の先輩で、憧れでもある町田瑠唯(富士通/WNBAミスティクス)のようなプレーを四国インターハイで見せてくれるはずだ。

札幌山の手・森岡ほのか

 

 

 その北海道から津軽海峡を渡った青森の注目選手は、柴田学園の佐々木杏花(3年/PF/178cm)。昨年のインターハイでは2年生ながらインサイドの大黒柱として活躍し、創部初のベスト8進出に貢献。高さだけでなく速攻の先陣を走る機動力も持ち味で、小野尚樹コーチからは「アウトサイドからのオフェンスと、ガードも守れるディフェンス力」とオールラウンドなエースとしての活躍を求められている。

柴田学園・佐々木杏花

 

 その他、女子では仙台大明成(宮城)の三浦瑞貴(3年/C/172cm)、山形中央の五十嵐羽琉(3年/PG/169cm)も躍動の予感。このうち三浦は、世代のトップレベルで活躍してきた父(祐司/元能代工高)や姉(舞華/白鷗大)を持つサラブレッド。センターとしては小柄なものの、強いフィジカルを武器に、ガッツあふれるプレーを見せる。そして五十嵐は、巧みなボールハンドリングやクイックネス、高いシュート力を兼ね備える大型PG。チームメイトに高さのある選手がそろっていることから、彼女たちをアシストで生かすキーマンとなるだろう。

仙台大明成・三浦瑞貴

山形中央・五十嵐羽琉

 

 

 一方、男子では宮城の仙台大明成に内藤春樹(3年/PG/188cm)、ウィリアムス ショーン莉音(2年/PF/198cm)といった逸材がそろっている。内藤は中学時代に城東中と秋田ノーザンハピネッツU15でプレーし、BリーグU15オールスターではMVPを獲得。仙台大明成でも2年時から主軸として経験を積んできたが、PGとして周りを生かしつつ、自らもドライブやジャンプシュート、アウトサイドシュートで得点していくのが持ち味。最上級生エースとなる今年は厳しいマークも予想されるが、力強く仲間を引っ張るだろう。そしてウィリアムスは、ルーキーイヤーからスターターに抜てきされ、U16日本代表候補として強化合宿にも参加(今年度はU17ワールドカップ代表)。1年時は198cmの長身と長い手足を武器にインサイドを主戦場としていたが、今年は「パスやアウトサイドからのプレーも身に付けたいと思っています」とプレーの幅を拡大中。その成果を四国インターハイで披露するだろう。

仙台大明成・内藤春樹

仙台大明成・ウィリアムス ショーン莉音

 

 羽黒(山形)の小川瑛次郎(2年/PF/185cm)も、Jr.ウインターカップ優勝など中学時代から注目されてきた選手で、今年度は日本代表としてU17ワールドカップにも選出され活躍。1年時から主軸となったが、下級生主体だった昨年はインターハイ不出場、ウインターカップ1回戦敗退と不本意な結果。だからこそ「インターハイは出たことがないですし、今年は絶対に全国で良い成績を残したい」と、2年目に懸ける思いは強い。小川の強みはインサイドから3Pシュートまで、多彩な攻撃を仕掛けられること。普段は4番ポジションだが日本代表では2番を経験したことでプレーの幅がさらに拡大。チームを引っ張る2年生エースとして大舞台での活躍に期待したい。

羽黒・小川瑛次郎

 

(月刊バスケットボール)



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