月刊バスケットボール5月号

技術&戦術

2022.11.10

全ての中高生に知ってほしい! 基本のシュートを決め切る極意〈レイアップ編(3)〉[リバイバル記事]

基本のシュート〈レイアップ〉を決め切る極意を紹介

 

高いスキルやビッグプレーは試合を彩る要素になり得るが、基礎的なプレーができないことには始まらない。2022年1月のJr.ウインターカップでKAGO CLUBを準優勝に導き、福岡大附大濠高のスキルコーチも務める丸田健司コーチに、バスケットボールにおける基本的な得点方法であるレイアップ、フリースロー、そしてゴール下のシュートを決め切る極意を聞いた。

 

【連続写真】ポイント3を解説したオーバーハンドレイアップとNG例はこちらをクリック

 

〔レイアップ編〕

バスケットボールにおいて、誰しもが最初に教わるシュートの一つであり、最もポピュラーかつ確実性の高い得点方法がレイアップだ。ただ、シンプルゆえに難しい部分も多く、NBA選手であってもミスをしてしまうことも。そんなレイアップのミスを減らし、より有効な得点手段にするためのコツとは?

 

〈Point 3〉シュート直前までボールは両手でコントロール!

 

最終的には片手でシュートを打ちますが、シュート直前まではしっかりと両手でボールをコントロールすることが大切です。

 

シュートモーション中から片手で扱うこともできますが、そうなるとどうしてもバランスを崩しやすくなってしまいます。

 

しっかりと両手でボールをホールドしてバランスを取ることで、たとえディフェンスとのコンタクトが起きてもファンブルせずシュートまで持っていくことが可能になります。

 

〈こんなときにも有効!〉スピードに乗り過ぎてボードにはじかれるリスクを軽減!

スピードに乗った状態でレイアップを打ったとき、ボールがボードにはじかれて外れてしまうこともあります。そういったときにもオーバーハンドレイアップは有効です。

 

ボールを上に持ってくる動作が加わる分、必ず減速することになるので落ち着いた状態でシュートを打つことができます。そうなるとボードにはじかれてしまうリスクが下がってくるため、成功率がアップします。

 

〈こんなシュートはNG!〉

慣れてくるとボールを片手でコントロールしてシュート態勢に持ち込むこともある。それは必ずしも悪いことではないが、ボールを片手でコントロールすると、ディフェンスにコンタクトされたときに上半身のバランスを崩しやすく、写真(※次のページを参照)のように指先のコントロールを失うリスクがある。

 

NBAで起こった珍事〉

2014年11月19日のバックス対ネッツの一戦。延長戦の残り9秒、同点の場面でボールをスティールしたブランドン・ナイト(当時バックス)がワンマン速攻でレイアップ。しかし、このシュートは勢い余ってボードにはじかれ、試合は2度目の延長戦へ突入した。結局この試合はバックスが勝ったが、ナイト本人はシュートを外した直後、ぼう然とした表情で頭を抱えるしかなかった。

 

〈次回に続く〉

 

※『月刊バスケットボール』2022年7月号に掲載したものを再編集した記事になります

 

※取材協力者:丸田健司コーチ、杉本陽飛、宮嶋秀彰、山銅彪剛(*選手3名は取材当時は中学3年生、現在は高校1年生)、取材協力:KAGO CLUB、撮影場所:KAGO SKILLS LABO(大阪府堺市堺区柏木町2-4-3)

 

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