月刊バスケットボール6月号

NBA

2022.11.07

出場停止処分中のアービングについてNBA選手会会長が「残念なこと」とコメント

 

【アービングについて“学びの場なんだと思います”と語ったマッカラム会長】

 

11月6日、NBA選手会のCJ・マッカラム(ペリカンズ)会長は、反ユダヤ主義を非難し、SNSに映画のリンクを張ったカイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)の行為について、「残念なこと」と語った。

 

【動画】ニューヨークにあるNBA選手会の内部映像がこちら

 

会員と共にここ数日リーグ関係者と状況を進展させ、解決するため話し合いを行なっていたというマッカラムは、「私たちは、いかなる形であれ、反ユダヤ主義を明確に非難する。私たちは、平等、多様性、包括性を促進することを信じています」と選手会としての姿勢をまず語ると、「選手としては、これを学びの機会としてください。投稿する内容には気を付けること。どんな意味かを正確に把握し、あらゆる宗教、背景、人種について調べて学ぶ必要があります。そうすることで安心して話すことができるようになるはずです」と選手たちに呼びかけ。

 

さらに「この件で多くの人が影響を受け、傷つけられた。残念なことでした。(アービングは)他人に与えた影響の大きさを理解していなかったと思います。これは学びの場なんだと思います」と一連の騒動について残念なこと語った。

 

アービングの問題は先月末に、反ユダヤ主義の映画をSNSに掲載したことが発端。多くの批判を受けると、アービングは「反ユダヤ主義者というレッテルは真実ではない」とツイートで反応した。一連の騒動を受けてネッツは2日にアービングとチームそれぞれが、人権侵害と戦う組織に対して50万ドル(約7,360万円)を寄付し、今後も協力していく予定など発表。さらにアービングの“責任を取ります”という言葉も紹介したが、翌日のメディアセッションでアービングは、反ユダヤ的信念を持っていないと拒否せず、また映画に憎悪的な内容があるとも認めず。これを受けてネッツが追加の声明を発表。「彼は現在チームに関わるのはふさわしくないと判断し、有害な影響に対して改善する策が満足に講じられるまで無給とし、最低5試合の出場停止処分を科すことにする」としていた。

 

伝えられているところによると、アービングがチームに戻るためには、アービングが感性トレーニングを受けることに同意し、ユダヤ人指導者と話し合いを行うこと、それらの状況をネッツのオーナーであるジョー・ツァイが満足と判断しなければならないと言われている。

 

文/広瀬俊夫(月バス.com)

 



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