日本代表・宮澤夕貴が3Pシュート成功率アップの秘けつを伝授! ここ一番で入る3Pシュート(1) [リバイバル記事]
【3Pシュート成功率がアップした宮澤夕貴が自身のテクニック&考え方を紹介】
東京オリンピック2022、女子日本代表が世界を驚かせたことは記憶に新しい。史上初の銀メダル、その快挙を成し遂げるに当たり、大きな武器となったのが「3Pシュート」である。今やインサイドの人間でも打つことが当たり前になりつつある「3Pシュート」の確率を上げることは、すなわち勝利を近づくということ。いかにして成功率を高めるか? そのテクニック、考え方を紹介していこう。今回は、Wリーグでの3Pシュート成功率がアップした宮澤夕貴(富士通レッドウェーブ)が自身の考え方について解説。
※『月刊バスケットボール』2021年12月号に掲載したものを再編集した記事になります
※みやざわ・ゆき/所属・富士通レッドウェーブ/生年月日・1993年6月2日/身長183cm/神奈川県出身/ポジション・SF/金沢総合高/2011年インターハイ優勝、2016年リオデジャネイロ・オリンピック出場、2021年東京2020オリンピック準優勝
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▼宮澤夕貴が自己解説!
「運動連鎖で下半身のパワーを上半身につなげる」
3Pシュートでは、下半身の力を運動連鎖でうまく上半身に伝えなければボールがリングまで届きません。ポイントとなるのは、体の使い方とタイミングです。地面を蹴って得たパワーを下半身→上半身→腕→ボールというように伝えていきます。
〈Question 1〉
Wリーグでの3Pシュート成功率は
2016-17シーズンが38.10%で9位、
2017-18シーズンが47.10%で1位に!
確率が上がった要因は?
〈Miyazawa’s Answer 1〉
自信が付いたのと練習と同じように打てたのが、確率が上がった要因
安定してリングまで届くようになったことと、リオデジャネイロ・オリンピックで3Pシュートを決めたりしてある程度自信が付いたのが大きかったです。またENEOS(当時はJX-ENEOS)でプレーするときは、私はワイドオープンで、ほとんどノーマークシュートでした。練習のシューティングと同じように簡単にシュートを打つことができたのもパーセンテージが上がった一つの要因だと思います。
練習では、試合と同じようにムービングをしたり、D-MAN(ディフェンスのマネキン)を目の前に置いてシューティングしたりしていました。試合と同じ雰囲気にするのが大切だと思います。
当時、3Pシュートで参考にしていたのはNBAのステフィン・カリー(ウォリアーズ)です。キャッチしてからシュートまでの流れが遅かったのと、2Pシュートであればジャンプしてからタメてシュートしても届くのですが、3Pシュートになると届かなくなるので、カリーのクイックの体の使い方を見て、その感覚を頭に入れていました。
●宮澤のWリーグでの3Pシュート成功率
(※左から、シーズン、確率、順位の順)
2016-17、38.10%、9位
2017-18、47.10%、1位
2018-19、35.19%、11位
2019-20、45.00%、3位
2020-21、41.07%、6位
【Miyazawa’s Episode 1】
ツーハンドからワンハンドにしたときは不安でしかなかった。
試合で3Pシュートを打てるようになったのは5年目
高校まではツーハンドだった宮澤だが、ENEOS入団後、当時の佐藤清美HC、トム・ホーバスコーチのアドバイスでワンハンドにスイッチすることに。当初のことを「みんなが普通に3Pシュートを打っているのに、自分だけひたすらゴール下で打っていたので不安でしかなかった」と振り返る。それでもワンハンドの方が安定すること、背も高いため届くようになるはず、ということで練習に取り組む。
そして、試合で3Pシュートを打てるようになったのは5年目の2016-17シーズン。4年目も練習では3Pシュートを打っていたが、試合では3Pラインの一歩手前のミドルシュートを打ち、5年目から3Pライン手前から打つのをやめて、そのシュートを全部3Pシュートにしていったとのこと。
〈次回に続く〉
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